APRC第6戦チャイナラリー龍遊(グラベル&ターマック)は11月3日にフィニッシュを迎え、エサペッカ・ラッピ(シュコダ・ファビアS2000、チームMRF)が優勝した。チームメイトのガウラブ・ギルは、SS6でパンクに見舞われ、タイム交換で3分をロス。さらに終盤にはプロペラシャフトのトラブルにも見舞われ、2位に終わった。
しかし、ギルは今ラリーをスタートした時点で今季のドライバーズ選手権タイトルを決めている。昨年からマシンをシュコダ・ファビアS2000にスイッチしたチームMRFにとっては、ドライバーズ選手権2連覇。さらに今回欠場したクスコレーシングを上回り、チームズ選手権も獲得、マニュファクチャラーズタイトルも決めた。
今季からチームへのワークス支援を始めたシュコダモータースポーツのパベル・ホーテックは「シーズン当初の予定通り、ドライバーズ、マニュファクチャラーズの両タイトルを獲得することができて、満足だ」とコメント。「ガウラブ・ギルとグレン・マクニール(コ・ドライバー)に感謝したい。特に何年もの苦労を経て、ようやくAPRCタイトルを獲得したガウラブにとっては、意味の深いタイトルだろう」
ギルは今季、ニューカレドニアと日本で勝利を挙げたほか、ニュージーランド、中国で2位に入った。一方のラッピは、今回の中国での勝利が今季3勝目となるがニューカレドニア、マレーシア、日本と3回のリタイアが響き、ドライバーズ選手権ではギルに27.5ポイント差の2位となった。
悲願のAPRCタイトルをついに獲得したギルは「素晴らしい気分だし、自分のキャリアにとっても最も大きな成果だ。何年もがんばってきたが、いつも何かが起きてしまった。でも今年は順調に進んで、完璧な年だった。シュコダ、MRFチームから最高の支援を受け、MRFタイヤもパーフェクトだった。本当にうれしい。自分のためにだけでなく、チームのみんなに、そして、母国インドのためにも」
今季のAPRCはこれで全てが終了となるが、アジアカップは最終戦のタイラリーが12月5-7日に開催され、クスコレーシングの炭山裕矢、牟田周平がタイトル獲得に挑む。また、マイケル・ヤングは、このタイをスタートした時点で2WDカップの戴冠が決まる。