4月29日(土)、全日本ラリー選手権第2戦久万高原ラリー Supported by Sammyのデイ1の競技が行われ、午前中に設定された2SSを終えて総合首位は奴田原文雄/佐藤忠宜組(三菱ランサーエボリューションX)、2番手には新井敏弘/田中直哉組(スバルWRX STI)がつけた。
久万高原ラリーは、全日本ラリーのなかでも標高の高いエリアを走行することで知られており、さらにステージ1本あたりの距離が長いことから、マシンにはかなり厳しいコンディション。まだ2本のSSを終えたばかりだが、選手たちは様々なトラブルに見舞われており、ラリーは早くもサバイバル戦の様相を呈している。
JN6クラスで現在ポイントランキング首位の勝田範彦(スバルWRX STI)は、SS1でエンジン(ターボ)トラブルからストップし、デイ離脱となった。また、2番手につけた新井のマシンは、SS1のスタートを前にエンジンが3気筒になるトラブルが発生し、2本のSSをその状態で走行したという。3番手につけていた福永修(三菱ランサーエボリューションX)はSS1でブレーキにトラブル、SS2ではさらにミッショントラブルが発生し、SS2を終えた後のサービスでリタイアを決めている。
各クラス上位選手のコメントは次のとおり。
JN6クラス 首位
奴田原文雄
「(首位は)勝田選手や新井選手にトラブルがあった状態なので。ステージのコンディションはいいけれど、やっぱり久々に長いステージはタフですね。僕らのマシンもエンジンの調子があまり良くないので、それをサービスでチェックしたいと思います」
JN6クラス 2位
新井敏弘
「SS1のスタート前にリエゾンを走っていたら、エンジンが3気筒になってしまいました。ブーストもかかっていない状態だから、たぶん150馬力くらいしかない状態」
JN6クラス 3位
福永 修
「ちょっとトラブルが多発して。SS1ではブレーキ、SS2ではミッションがおかしくなってしまい、1速と2速が入らない状態になってしまいました」
JN5クラス 首位
小濱勇希
「ドライコンディションなので、気持ち良く走ることができています。JN6勢にも近いタイムが出ているので、このクルマにも合っているステージなんだと思います。SS2のヘアピンのターンで左側の壁にタイヤが当たってしまいましたが、クルマ自体にダメージはないと思います」
JN5クラス 2位
川名 賢
「まだ上手く走らせることができていませんね。ドライのステージ自体が初めてだったので、様子見ながらです。自分自身、まだまだです。午後はタイムアップできるように、ドライでの運転を見直したいです」
JN4クラス 首位
曽根崇仁
「本数は少ないんですが、14kmが2本と距離が長いので、途中で集中力を切らさないように注意しました。SS1は思った以上にタイヤの内圧が上がってしまって、リヤのコントロールが苦しかったんですが、なんとかベストが獲れました。SS2はベストな内圧で走れました。次のループも頑張ります」
JN3クラス 首位
天野智之
「SS1は大倉選手が速かったですね。SS2も頑張ったんですが、ダウンヒルでフロントタイヤが厳しくなってきて、ペースを少し抑えざるをえなかったです。リヤをもう少し動かしながら走りたいんですが……。コーナーの数が多いので、少しフロントに頼りすぎている感じです。大幅にセッティングを変えるのはリスクがあるので、微調整をする予定です」
JN2クラス 首位
明治慎太郎
「長いSSのペース配分がよくわからず、抑え気味で走りました。鈴木選手といい勝負だったので、午後はもう少しペースを上げたいですね。これほど長いステージは久万高原以外にはないので、ブレーキの配分が難しい。考えて走る必要がありますね」
JN1クラス 首位
古川 寛
「ベストは獲れましたが、最低の走りでした(笑)。特にギャラリーステージで下手な走りを披露してしまいました。このクルマで2回目のラリーですが、上手く走れていないと感じています。たまたまベストを獲れている感じですね」
午後は午前中に走行した2本の林道ステージを再走する設定となっている。
SS2終了時点における各クラス成績
【JN-6】
1.奴田原文雄 22:54.0
2.新井敏弘 +31.8
3.福永修 +36.9
4.竹内源樹 +41.3
5.徳尾慶太郎 +43.1
6.村瀬太 +55.9
【JN-5】
1.小濱勇希 23:36.3
2.川名賢 +1:10.3
【JN-4】
1.曽根崇仁 24:09.0
2.山口清司 +24.1
3.山本悠太 +26.4
4.香川秀樹 +50.5
5.相原泰祐 +2:37.9
【JN-3】
1.天野智之 24:33.9
2.大倉聡 +32.1
3.内藤学武 +1:47.1
4.中西昌人 +2:05.4
5.本名修也 +2:52.9
6.鷲尾俊一 +2:54.5
【JN-2】
1.明治慎太郎 24:51.4
2.鈴木尚 +4.0
【JN-1】
1.古川寛 25:07.8
2.須藤浩志 +6.5
3.小川剛 +26.6
4.伊藤隆晃 +31.8
5.三苫和義 +41.9
6.松原久 +51.2