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全日本ラリー久万高原:デイ1、過酷なターマックステージを奴田原文雄が独走

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全日本ラリー選手権第3戦「久万高原ラリー Supported by Sammy」の競技初日が4月29日(土)に愛媛県久万高原町を舞台に開催され、奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)が初日のすべてのSSを制し、好スタートを切った。

日本三大カルストのひとつ、四国カルスト周辺の山々を舞台に争われる久万高原ラリーは、今年初めて久万高原町役場でセレモニアルスタートを開催。GW初日ということで、旅行に訪れていた人や地元の人々が、戦いに臨む選手たちを見送った。ラリーの拠点は、このラリーではおなじみとなる美川スポーツランド(旧美川スキー場)。初日は14.48kmと14.40kmのSSを2回ずつ走行する4SSというシンプルな設定だ。1本のSS距離が長いため、タイヤの摩耗やブレーキはもちろん、マシン各部への連続走行によるトラブルや、標高1500m級の高地ゆえのエンジンパワー低下の影響など、高原ならではの様々な要素がラリーに影響を及ぼした。

今年のラリーは、初日にして多くの選手が脱落する波乱の展開となった。JN6クラスでは、SS1でトップゼッケンの勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がターボトラブルによりデイリタイア。さらにSS1で2番手タイムをマークした福永修/齊田美早子(三菱ランサーエボリューションX)がミッショントラブルでデイリタイアとなり、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)は原因不明のエンジン不調に加えてSS4ではコース上の石でパンクを喫し、上位陣が続々脱落してしまった。

波乱の展開となったデイ1で、トップを快走したのが奴田原だ。奴田原は初日のすべてのSSでライバルを5秒以上引き離すトップタイムを連取。自身もリヤデフトラブルに見舞われながらも、デイ1を終えて1分8秒6もの大量リードを手にした。2番手にはスバルWRX STI最上位の竹内源樹/加勢直毅、3番手には徳尾慶太郎/枝光展義(三菱ランサーエボリューションX)、以下4番手に村瀬太/宮部弘陽(三菱ランサーエボリューションX)、5番手に新井という順位となっている。

その他のクラスでも、トップと2番手以下の差が大きく開いた。小濱勇希/馬場雄一と川名賢/保井隆宏のシトロエンDS3 R3-MAX同士による対決となったJN5クラスは、前戦唐津ラウンドを制した小濱が初日をリード。JN4クラスは曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)、JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)、JN2クラスは明治慎太郎/北田稔(トヨタ86)が、2番手を数十秒以上引き離している。

また、JN1クラスは前戦唐津で終盤まで熾烈なトップ争いを展開した古川寛/池田孝之(スズキ・スイフトスポーツ)が首位に立つも、須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ)が7.2秒差に迫る接戦。さらに、須藤から28.3秒差の3番手には第2戦唐津を制した小川剛/佐々木裕一(ホンダ・フィット)がつけている。

競技最終日となる明日のデイ2は、今年の全日本ラリー選手権のターマックラリーでは最長となる23.85kmの林道SSと、ギャラリーステージが設定された1.12kmの特設グラベルステージを2回ずつ走行する4SSが設定されている。セレモニアルフィニッシュは13:30頃から美川スポーツランドにて行われる予定だ。



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