今季、本格的にラリー参戦を始めたロバート・クビカ。シトロエンDS3 RRCでWRC2では選手権首位に立つなど活躍を見せている。この成功を受けて、シトロエン・レーシングとハリ・アル-カシミはクビカに対し、アブダビ・シトロエン・ワールドラリーチームからシトロエンDS3 WRCで今季最終戦のラリーGBへの参戦機会を与えることを決めた。
クビカは今季、WRC2の他、ERCにもスポット参戦。参戦した計6戦のうち、通算4勝を収めている。WRC2では、今月末に開催されるラリーカタルーニャで部門2位に入れば、自身初の世界タイトル獲得が確定する。
WRC最終戦となるラリーGBは当初からクビカの参戦プログラムには含まれていなかったため、WRカーでの参戦チャンスを得るには絶好のタイミングだった。
「今季の彼の見事な活躍は、信頼に値する」とアル-カシミはコメント。「ロバートが今季収めた数々の活躍は、彼の懸命な努力と決意によるもの。アブダビ・シトロエンWRTの代表として、ふさわしい仕事をしてくれると確信している」
チーム代表のイブ・マトンも「ロバートとの話し合いの中で、WRC2タイトルを獲得したら、上のカテゴリーにステップアップさせるということで同意していた。実際はまだ彼はタイトルを獲得してはいないが、彼がスペインでチャンピオンを逃したとしても、ここまで見事な活躍を収めている。彼のモチベーションとプロフェッショナリズムを持った姿勢が、好結果につながるのは疑いない」と絶大なる期待を寄せた。
「ワークスチームからのスポット参戦は最高の機会だが、果てしない挑戦でもある」とクビカ。「ラリーGBは、今季の参戦プログラムには入っていなかったので、貴重な経験を得られることになってとてもうれしい。この機会を与えてくれた僕のパートナーたち、特にロトス・グループとシトロエン・レーシングには心から感謝している」