WRC第6戦ポルトガルは競技3日目を終えて、Mスポーツのセバスチャン・オジエが総合首位にたった。2番手には16.8秒差でヒュンダイのティエリー・ヌービル、3番手には51.3秒差で同じくヒュンダイのダニ・ソルドがつけた。
サービスパークから進路を東にとり、この日に走行したのはSS10~SS15。ラリー最長37.55kmのアマランテを含む3つのステージを午前と午後で2周する154.66kmだ。最終日にはわずかなステージ距離しか残されていないため、この日が最大の勝負どころとなる。
オープニングのSS10でベストタイムをマークしたのは先頭スタートのハンデから解放されたオジエ。ソルドをかわして2番手に浮上し、4番手タイムに終わった前日までの首位オィット・タナック(フォード・フィエスタWRC)との差を1.1秒まで削り取ってきた。しかし、続くSS11ではタナックが踏ん張りベストタイム。その差を6.3秒に戻す。一方、ソルドはこのステージもタイムが伸びず、Mスポーツの2台に続く3番手にはヌービルが浮上してきた。再給油を挟んで臨むSS12はいよいよ最長ステージ。予想通り、ここで優勝争いが大きく動いた。首位を走るタナックが左リヤタイヤをバンクにヒットさせ、サスペンションとブレーキを傷め大きくタイムロス。5位まで後退してしまったのだ。これでこのステージでベストを刻んだオジエが、2番手に上がったヌービルに19.5秒差でついに首位に立つことになった。
トヨタは前日痛恨の転倒を喫したヤリ-マティ・ラトバラが体調不良に悩まされながらも奮闘。特に午後のステージではオジエとヌービルに拮抗するタイムをマークし、次戦以降の優勝争いに期待を抱かせるパフォーマンスを見せて9位まで挽回した。“新人”エサペッカ・ラッピはまずまずのタイムをマークしていたものの、SS15で右リヤをヒットさせて11位に後退、クリーンなラリーを走るユホ・ハンニネンの7位が最上位となっている。
ラリーに残されたのはSS16~19の4SS。わずか42.93kmでヌービルはオジエを逆転することはできるのか。名物ステージのファフェ(SS16とパワーステージ/SS19)も含む競技最終日は5月21日(日)の午前7時35分(現地時間)にスタートする。
WRCポルトガルSS15終了後暫定リザルト
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | セバスチャン・オジエ | フォード・フィエスタWRC | 3:15:24.6 |
2 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイi20クーペWRC | +16.8 |
3 | ダニ・ソルド | ヒュンダイi20クーペWRC | +51.3 |
4 | オット・タナク | フォード・フィエスタWRC | +1:29.6 |
5 | クレイグ・ブリーン | シトロエンC3 WRC | +1:32.4 |
6 | エルフィン・エバンス | フォード・フィエスタWRC | +3:01.8 |
7 | ユホ・ハンニネン | トヨタ・ヤリスWRC | +3:29.8 |
8 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタWRC | +5:16.6 |
9 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | トヨタ・ヤリスWRC | +5:32.7 |
10 | アンドレアス・ミケルセン | シュコダ・ファビアR5 | +7:06.6 |
11 | エサペッカ・ラッピ | トヨタ・ヤリスWRC | +8:00.9 |