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SUBARU、JNCAP最高得点を獲得したXVの衝突実験を公開

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SUBARUは5月24日、SUBARUの安全思想と衝突安全性能開発を紹介する、メディア向けに衝突試験見学会を開催した。

SUBARUは「安心と愉しさ」をキーワードとして、視界や運転のしやすさといった「0次安全」、安全を考えたクルマの基本的な性能、事故を未然に防ぐ「予防安全」、万一ぶつかってしまった場合の「衝突安全」といった要素を合わせて、「SUBARUの総合安全」という思想のもとでクルマの開発を進めている。

それでも起きてしまう事故に対して、乗員の保護、歩行者の保護といった要素が必要になってくる。今回見学会で公開されたのは、それらの乗員保護、歩行者保護に関する試験内容だ。

今回試験に使用したのは、JNCAP(自動車アセスメント)の衝突安全性能評価で過去最高得点である199.7点を獲得したSUBARU XV。

オフセット前面衝突試験は、時速65kmの速度で前面の40%を衝突させるというもの。乗員保護については、サイド/ニーなどを含む多数のエアバッグだけでなく、下半身はしっかり拘束しつつ胸部はソフトに拘束するというプリテンショナーとロードリミッターがついたシートベルトとの組み合わせが効果を発揮。また、衝突時の力を吸収するためにエンジンが車体下部に潜り込めるように、前突時にプロペラシャフトが縮むことでスムーズにエンジンを後退させ、乗員への衝撃を和らげる機構も備えている。

また、衝突直後でもドアの開閉が可能で、フロントガラスにはヒビひとつ入らないなど、インプレッサで刷新されたスバルグローバルプラットフォームの効果もはっきり表れた。乗員の救出もスムーズに行えるということも、万一の際の2次、3次被害を防ぐ目的でも大きなメリットと言える。

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実はSUBARUは、このような前面衝突時の保安基準が作られる1994年よりもはるか昔の1965年から、スバル360を用いて独自に前面衝突試験を行ってきた。後突や前突、転覆に加え、歩行者などとの衝突時に網で被害者をすくうといった様々なアイデアも考えられていたという。

続いて、国産車で初めて実装された歩行者保護エアバッグを紹介。歩行者との衝突時には、車両前面に歩行者の頭部などが当たることによる事故が多いが、ボンネットなどの衝撃吸収の工夫はなされてきたものの、Aピラー付け根部分については、車両の剛性維持の観点から解決が難しい点とされてきた。そこでSUBARUでは、歩行者保護エアバッグによりピラー部分への衝突を防ぐことで画期的に改善。重篤障害につながる部位が0%へと軽減したことが、JNCAP最高得点の獲得にもつながったという。

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この歩行者保護エアバッグは、バンパー内部のシリコンチューブの圧力変化で歩行者かどうかを判別。物体の重心バランスや重量、当たった角度などによって、エアバッグを使用するかどうかの判別をしているという。18Lの液体を積載したショッピングカートに接触する試験では、歩行者エアバッグが開かないことを実証してみせた。また、積雪などでエアバッグ付近が塞がれた状態でも適切に動作するデモも披露。20cmの水濠に突入する試験でも、歩行者エアバッグなどが開くことはなく、センサーの精度の高さを裏付ける結果となった。

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自社の試験内容ではあるが、メディアに対して実際にテストを行い、その結果を見せるというところに、SUBARUの安全への取り組みの自信と安全性能の高さがうかがい知れる。日常的な安心はもとより、今後登場するであろうモータースポーツベースの車両についても、これらの安全設計が好影響をもたらすことだろう。



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