WRC第10戦オーストラリアはすべての日程を終了。フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエが今シーズン6度目となる勝利を挙げるも、最終SSでの順位変動によってドライバーズチャンピオン獲得は次戦以降にずれ込むこととなった。
この日は3つのSSを2回ループするステージ設定。ボーナスポイントのつくパワーステージは29.44kmの最終SSとされた。
首位を快走するオジエはこの日も好調ぶりを維持。この日のオープニングとなったSS17こそミッコ・ヒルボネン(シトロエン)がベストタイムをたたき出すものの、オジエは残る2SSで一番時計をたたき出し、ライバルを寄せつけない走りを見せた。午前中のステージを終えて上位陣はオジエ、ヒルボネン、ティエリー・ヌービル(フォード)、ヤリ‐マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン)、マッズ・オストベルグ(フォード)、アンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン)。
サービスを挟んで始まった午後のステージでも、順位に変化はなし。このままのオーダーでいけばオジエはこのラウンドで悲願のドライバーズチャンピオンを獲得することができる。そして迎えた最終SSのパワーステージ。上位陣の中ではヌービルが最初にコースイン。続いてヒルボネン、そしてWRカー勢の最終走者としてオジエがスタートしていった。
ヌービルは順調にタイムを刻み、それまでのトップタイム。続くヒルボネンは全体的にヌービルのタイムよりも遅いスプリットを刻んでいたが、途中で左後輪をヒットしパンク。これで大きくタイムロスを喫したヒルボネンは、なんと総合3位にドロップしてしまった。これによりヌービルが総合2位に浮上、ほぼ確実と思われていたオジエのドライバーズチャンピオン獲得の可能性はこの時点でなくなった。
オジエは最終SSも堂々のトップタイム、パワーステージのボーナスポイント3点を獲得することに成功した。これでオジエの合計点数は212点。ランキング2番手のヌービルは129点となり、オジエのドライバーズチャンピオン確定は次戦フランス以降へと持ち越された。
【SS22後暫定総合順位】
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 3:19:55.0
2:T.ヌービル(フォード) +1:32.1
3:M.ヒルボネン(シトロエン) +2:02.1
4:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +2:57.4
5:M.オストベルグ(フォード) +3:17.2
6:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +3:37.6