ラリーサルディニア後、自転車でのトレーニング中に鎖骨を骨折し、手術と治療のかいあってギリギリでフィンランド参戦にこぎつけたセバスチャン・オジエのコドライバー、ジュリアン・イングラシア。選手権屈指の高速グラベルラリーに備え、オーバーオールの下にはカーボンファイバー製のサポーターを身につけている。
このボディアーマーは、アイスホッケーのプレイヤーが使用するのと同じタイプのものだといい、スイス・ローザンヌのホッケーチーム専属のスペシャリストが製作したもの。
「これはワンオフのもので、まったく新たに作ってもらった。制作者にとっては挑戦のようなものだった」とイングラシア。
「素材は大きな衝撃にもとても効果を発揮するので、シートベルトやHANSのカラーからの圧力からも鎖骨を守ってくれる。まだ傷が治り切っていないし、骨が4つに折れたからあまり動かしてはいけないので、重いものを身につけることができないんだ」
木曜日に行われた予選の後、イングラシアはこのサポーターが発揮した効果を喜び、「最高のフィーリングだったよ。今日までに一度しかテストしなかったし、その時の道はスムースだったから、あまりラリーのようではなかった。でも予選ではフィンランドらしいステージを本来の速度で走ったけど、サポーターはとてもよく効いているようだ。すごくハッピーだし、優勝争いの準備が整った気分だよ」
サポーターに貼られている角の生えた悪魔のようなステッカーについて聞かれると「”the show must go on”だよ。ミッコ・ヒルボネンと同じく、僕もヘビメタを聞くのが大好きなんだ」。