WRCフィンランド:ラトバラ「あのマシンがフィンランドで作られたことに皆が喜んでいる」プレ会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCフィンランド:ラトバラ「あのマシンがフィンランドで作られたことに皆が喜んでいる」プレ会見

©TOYOTA / @World

WRCフィンランドのスタート前に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。フィンランドをチーム拠点とするトヨタから参戦する初めての母国戦に臨むラトバラ。数々のレジェンドドライバーを輩出してきた同国で、初めてWRカーが誕生したことに感慨深い思いを明かした。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
セバスチャン・オジエ=SO(MスポーツWRT)
ヤリ−マティ・ラトバラ=J-ML(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
クリス・ミーク=KM(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
ヘイデン・パッドン=HP(ヒュンダイ・モータースポーツ)

Q:セブ、依然として選手権をリードし、5戦を残したところでフィンランドを迎える。ファンやジャーナリストはみんなここで素晴らしいラリーを楽しみにしているが、自分にとってこのイベントとは。カレンダーの中でも最もチャレンジングなイベントだが、同時に楽しめるイベントだと感じるか。
SO:ファンがここに来てラリーを観るのを楽しみにしていると言ったが、ドライバーにとってもまったく同じだと思う。少なくとも、自分に聞けばここに来るのが楽しみだと言うと思うよ。初めてここに来た時から、虜になっているよ! 不思議な道だ。特にWRカーでドライブするのはね。さらに今回は、2017年規定仕様で走るんだ。今回も、超高速のアメージングなラリーになると思う。アドレナリンが出まくりだね。楽しくなるよ!

M-SPORT / @World

Q:テストのことと、マシンのフィーリングについて。テストが残念な終わり方になったことは聞いているが、アクシデントの前までのマシンのフィーリングと、今戦に向けての自信はどうか。
SO:結果的には、とてもいいテストだった。もちろん、マシンを壊すようなことにはなりたくなかったが、今回の件は避けようがなかった。ただただ、不運だった。通常なら簡単なコーナーの出口で、ライン上に大きな石があり、それを避けるチャンスがなかったので、その上を乗り越えてステアリングアームか何かが壊れ、それ以上マシンをコントロールすることができなくなり、森に突込んだ。もちろん、いい気分ではないが、特に怪我もなくマシンを降りることができたので、少なくともマシンの強さは証明された。何より重要なことだよ。

でも、その前まではとてもいいフィーリングだったので満足しているし、このラリーに向けても自信がある。おそらく、どのWRカーも、これまでより格段に速くなっていると思うので、予想するのは難しいが、今日のシェイクダウンでは、みんなの差はほとんどなかった。とても僅差だったので、優勝争いはいいバトルになると思う。たくさんのドライバーが絡んでくると思うし、もちろん自分もその1人でありたい。スタート順に大きな影響がないことを願うよ。

Q:今回も目標とするのは、選手権2位のライバルよりも上の順位でラリーをフィニッシュすることのはずだ。ティエリー・ヌービルだね。
SO:今は、それがシーズンの戦略になっている。どのイベントでも、選手権2位のドライバーに勝つこと。だから、この週末のターゲット、No1はティエリーに勝つことだが、もちろんトップも狙いたいし、いいリザルトにチャレンジしたい。テストではいい手応えがあったし、金曜日は長い一日を先頭からスタートすることになるので、この順番が仇にならないことを願うよ。

Q:ヤリ−マティ、母国戦であり、もちろんトヨタの拠点もここから遠くない。周りに家族や友人が集まっているのは、最高の雰囲気だろう。どこからどこまでも、母国戦という感じになったが。
J-ML:これまでも母国戦だったが、フィンランド拠点のチームになったことで、さらにその感じが深まった。メカニックの半数はフィンランド出身で、家族や友人もたくさん集まっている。レッキでも、みんなが「セットアップはどうだ、トヨタはどうだ、準備は整っているか」と聞いてくるんだ。みんなもエキサイトしているんだよ。特に、ユバスキラはラリーのメッカと言ってもいい場所。みんな、あのラリーマシンがフィンランドで製作されたことを、とても喜んでいる。何年か前までは、夢にも思わなかったような話だからね。

Q:このイベントには何年も出ているから、それほどプレッシャーは感じないのでは。それとも、少しはあるのか。
J-ML:このイベントではいつも以上にプレッシャーを感じるが、他のフィンランド人ドライバーも同じことを言う。セブも、モンテカルロでは同じことを感じると思う。母国戦では、うれしさもあるし、わくわくもする。いつか、ニュージーランドがカレンダーに入ったら、ヘイデンも同じことを感じるよ。

Q:クリス、選手権に復帰したね。今朝のシェイクダウンでは最速タイムだった。戦線に復帰した気分と、マシンのフィーリングはどうか。
KM:もちろん、フィンランドに戻ってこれたのはうれしい。昨年は、素晴らしい思い出ができたからね。2017年は、少しチャレンジングになってきていることが分かる。自分は競技者だから、常に参戦していたい。ポーランドの件は自分の決断ではなかったが、ようやく何かが変わり始め、人々が耳を傾けるようになり、何年も要請していたパーツが届き始めた。フィーリングは、あっという間に変わる。ここでのテストは、ソフトな道で豪雨に見舞われとてもマディになり、安定して走ることが難しかった。新しいことを試そうとするのに苦労した。シェイクダウンは、どうなるか分からないままスタートした。走行の度に大きく変更し、ようやくいいリズムにたどり着いたが、このステージの状態がよすぎることはみんな分かっているので、実際のラリーの目安にはならない。

CITROEN / @World

Q:ルートには変更部分もあるが、そう多くはない。今回のルートについて、どう考えるか。
KM:デイ1は、午前に2ループ入っているので、かなり興味深い。通常、2回目の走行では道がソフトになって掘れてくるので、マシンを少し変える。でも、今回の設定ではサービスには戻らないので、何ができるかを見極めなくてはならない。ウーリア、ユコヤルビといった自分が走ったことのない古い道も復活している。ヤリは間違いなく熟知しているはずだが、それ以外の道は昨年とかなり似ている。土曜日もほとんど同じだが、1本は逆走で、この方向では走ったことがない。でも、今年、一番違う点は天気だと思う。昨年はドライで、ほとんどすべて地盤が固かった。もしラリー中に雨が降れば、2回目の走行はかなりチャレンジングになると思う。

Q:ヤリ−マティ、雨になるだろうか。
J-ML:明日(金曜日)は大丈夫だと思う。土曜日は雨が降るだろうが、ステージの走行時に当たるかどうかは分からない。今週の初めの天気予報では暑くなると言っていたが、ラップランドから変わって行くのでその可能性もあるね!

Q:ヘイデン、セブ・マーシャルとのコンビがうまく行って、パフォーマンスが見せられている。今回のフィンランドでは、どんな結果を出せると考えているか。
HP:もちろん、とてもコンペティティブなラリーになると思うし、ポディウム候補が10人はいると思う。自分たちも、その中に入りたいね。もちろん、ハードにプッシュしていく。ポーランドで結果を出せたことで、少し肩の荷が降りた。ステージを楽しみたいし、マシンのフィーリングはとてもいいのでラリーを楽しみにしているよ。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:いまのヒュンダイチームは、ラリーフィンランドではポディウムに上がっていない。この週末は、それを変えることができるか。
HP:そう願いたいね。ティエリーはいい位置につけているし、ダニもとても強い。僕ら3人全員にチャンスがあると思う。ひとり、いや、もしかしたらヒュンダイからふたり、ポディウムに上がるかもしれないよ。

マーティン・ホームズ(記者席からの質問):ドライバー全員に、今回のシケインについての考えを聞かせて欲しい。
J-ML:ラリースウェーデンで、平均速度が高過ぎたためにステージがキャンセルになっているので、主催者は少し心配していたのだと思う。スウェーデンとフィンランドの道は、性格の似ているところがある。ポーランドも速く、シケインもあったが、終わってみれば誰も文句はなかったし、問題もなかった。フィンランドでシケインが置かれたのは、初めてだ。1987年は、平均速度を落とすために道を小さくするようにしていたが、今はみんなにとっていいように、大きな道を使っている。マシンは昨年よりも速くなっているが、シケインで平均速度を抑えることができる。問題ないシケインもあるが、あまりいいシケインではないところもある。時速200kmでオーバークレストをいくつか超えた後に、ストレートじゃないんだ。あのシケインは今後、検討の余地があるかな。

SO:ヤリに同感だ。とても長いストレートがあるので、シケインが有効なところもあるし、安全性を高めることにもなる。基本的にはこれまでより速度が高くなっているので、みんな受け入れると思うし、危険性を高める必要はない。時速はこれまでよりも数km高くなっているが、マシンはより安全になっている。シケインを設置することは、もちろん平均速度の数値を下げることにはつながるが、一日を終わってみると、自分にとってもラリー全体としても、リスクのレベルはそれほど変わらない。今年は、すごくタイトなところもある。ちょっとタイト過ぎるかもしれない。

M-SPORT / @World

KM:個人的には、全く同意しない。今朝のシェイクダウンでは、他のシェイクダウンよりもアクシデントが多かったが、どれも下らないシケインで起きた。それが倒されたら、どうなるのか。次のマシンがカットしてきて、そのまま進むと道に障害物があるのだろうか。マーシャルはそれを直しに、道の真ん中までいくのだろうか。予測できない要素が増えるし、マシンが少し速くなったこと、エアロがより安全性を高めていること、ハイスピードでの安定性を高めていることを容認するべきだ。マシン自体の安全性も高くなっているので、シケインには全く同意しない。下らないアイディアだと思うし、今回のラリーフィンランドがこれまで以上に安全だとは思わない。あのシケインがあることで、より危険になっている。間違ったアプローチだと思う。

HP:クリスに同感だ。安全性を高めるより、危険性を高めていると思う。道の一方に障害物を置くのではなく、道の真ん中に置かれている。理解できないよ。



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