開催中のWRCラリードイツでは、ミケルセンが2位と健闘する一方で、ミークが初日にトラブル後、土曜日にはラリーリタイアと、今ひとつ流れをつかみ切れない状況が続くシトロエン勢。シトロエン・レーシングのチームトップ、イブ・マトンとマレク・ナワレキが、開催中のラリードイツ現場で、トラブル続出のチームの状況について、近況を語った。
マトンは、C3 WRCのテクニカル面について現在取り組んでいることを、次のように説明した。
「この数週間、非常に多くのことを行ってきた。チームの組織改革を開始し、新しいテクニカルマネージャーを迎えた。9月の初めからフルタイムで作業にあたる。4月以来、必死でがんばってきた、新しいジョーカーパーツの公認をすでに取得している。ここから年末までの間には、新しいパーツは投入せず、2017年にリスクを負うのではなく、2018年のことに専念しなくてはならない。テストを行っていないので、走行を重ねていかなくてはならない。シトロエンとしては、かなり新しいやり方で行っている。事前にそれほどテストを行わずに、新しいパーツの公認を取っている。我々が公認を取得したパーツは、可能性、セットアップ、すべて試さなくてはならないし、そうした作業をこの先も続けていく」
舗装でC3 WRCをテストしたセバスチャン・ローブからのフィードバックについては「彼が話したのは、もっとドライブしやすいマシンにしなくてはならないということ。まだ少し、ナーバスすぎるのかもしれない。あるいは、グリップをつかむのが難しい時がある。ラリーでは、ドライバーはレッキから何日か日をおいてからステージを走ることになる。次のコーナーがどうなっているのか、正確に知るのはかなり難しい。これが、一番のポイントだ」
それ以外のことについては、ナワレキが語った。
「ドイツの後、残りは3戦なので、我々のポリシーと目標は、このラリーをスタートした時と同じ、それぞれのラリーを勝つことだ。異なるコンディションを走る時の、ドライバーの自信のレベルを上げていく作業をしなくてはならない。そうすれば、ベストのリザルトが得られると信じられるようになる。フィンランドでは新しい解決策を見出すことができたので、その作業を続けていかなくてはならない。ドライバーからも、興味深いフィードバックをすでにもらっている。もちろん、今後のことについても、取り組んで行かなくてはならない。具体的には、来年のためにできることを準備したり、ショックアブソーバーやダンパーを開発することなどだ」
(Martin Holmes)