残り3戦となった今季のWRCへのアンドレアス・ミケルセンの起用を電撃発表したヒュンダイ・モータースポーツ。GBとオーストラリアについては、ミケルセン以外のラインナップについて発表を控えていたが、このラスト2戦、さらには2018シーズンも、4台体制で臨む可能性があることを示唆した。wrc.comが伝えた。
チーム代表のミシェル・ナンダンは、ドライバーズ選手権でもタイトル争いに絡むティエリー・ヌービル、新たに契約を結んだミケルセン、2人とともにスペイン戦にエントリーしているダニ・ソルド、スペイン戦を欠場するヘイデン・パッドンの4人全員が、GB戦(10月26‐29日)、オーストラリア戦(11月16‐19日)に参戦するかもしれないことを示唆した。
ナンダンはまた、ヒュンダイが2018年も4台体制を検討していることを認めた。ヌービル、ソルド、パッドンはすでに2018年の契約を結んでおり、ミケルセンもそこに加入すると見られている。
WRCライブのパーソナリティ、ベックス・ウィリアムズとの話の中で、ナンダンはミックス路面となるスペイン戦(10月5‐8日)にはスペアパーツが準備できないため、4人のドライバーをエントリーさせることが不可能だったと語った。
「シーズンはかなり進んでおり、パーツの数も予定数揃えている。スペアについても選手権を戦うには十分の数を用意してある。ではなぜスペインで(4台体制を)検討しなかったのかといえば、ターマックとグラベルのミックス路面なので必要となるパーツも多く、合理的ではなかったからだ」とナンダン。
ヒュンダイのミケルセン起用は、現在Mスポーツに64ポイント差をつけられているマニュファクチャラーズ選手権でのタイトル争い強化のため。スペインでのリザルトは、GB、オーストラリアのグラベル2戦でのエントリー戦略を決定づけるものとなる。
「それもあって、4台をエントリーできるかを検討した。そうしたいという意味ではないが、ヒュンダイはタイトルを視野に入れているのでそれを検討したということ」
「そうしなくてはならなかったし、できる可能性があった。(選手権で)どの位置につけているかによる。まだ、やらなくてはならないことはたくさんあると思うが、もし残りが3戦しかないとしても状況がどうなっていくか様子を見る」とナンダンは付け加えた。
今後についてナンダンは、2018年の戦略は近日中にまとまると語った。
「今年の3人のドライバーは、2018年末まで契約が残っている。現状、アンドレアスとは、まだ契約は完了していない。4台体制の可能性を視野に入れていることは事実だが、そのためには認可も必要だ。(4台体制を敷くためには)資金のことも考えなくてはならないからね。来週には決断ができるはずだ」