WRC第6戦アクロポリスはデイ2で首位に立っていたフォルクスワーゲンのヤリ‐マティ・ラトバラが総合優勝を飾った。2013年フォルクスワーゲンに移籍して以来、初の勝利となる。
最終日に残されたステージは4つ。11.47kmと30.14kmのSSを2回ずつ走行する構成だ。ラトバラを含む上位3台のタイム差は開いており、2番手のダニ・ソルド(シトロエン)、3番手のティエリー・ヌービル(フォード)ともに静かな立ち上がりとなった。
そんななか猛然とダッシュをかけたのは5番手につけていたアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン)。午前中の2本でいずれもベストタイムをたたき出し、前を行くナッサー・アル‐アティヤ(フォード)を1.9秒という僅差でかわした。
サービスをはさんでスタートしたSS13でもミケルセンはSSトップタイム。アル‐アティヤも負けじとアタックするも、逆転することは叶わずSS2番手タイムにとどまり万事休す。
ボーナスポイントのつく最終SS“パワーステージ”で一番時計をたたいたのはセバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン)。2番手にはエフゲニー・ノビコフ(フォード)と、デイリタイアを喫したふたりが上位を占めることとなった。しかもオジエは先頭スタート、ノビコフは2番手スタートとそろって不利な出走順からのボーナス獲得となった。3番手にはミケルセンが入り1点を獲得している。
最終日を危なげなく走り切ったラトバラは2012年9月のGB以来となる通算8勝目を獲得。
「信じられないよ! 初めてアクロポリスに出たのが10年前だから、ずいぶん時間がかかったけれど、非常にタフなコンディションのアクロポリスで勝つことができてとてもうれしい」と最終ステージのフィニッシュでコメントしている。
また、WRC2に出走していたシトロエンのロバート・クビカは14SS中9つのステージでトップタイム。最終日は慎重な走りを見せて危なげなくWRC2での初優勝を飾ってみせた。
【第6戦アクロポリス暫定総合順位】
1:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) 3:31:01.2
2:D.ソルド(シトロエン) +1:50.0
3:T.ヌービル(フォード) +2:14.1
4:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +3:55.1
5:N.アティヤ(フォード) +4:12.6
6:M.オストベルグ(フォード) +5:48.7