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APRCラリー北海道:レグ1トップはギル、選手権リーダーのベイビーはSS3でデイリタイア

©APSM.tv

APRC第4戦ラリー北海道(グラベル、北海道帯広市)は9月16日、ラリー拠点となる帯広市から北東に100kmほど移動した陸別町を拠点に、レグ1‐bに設定された10SSの走行が行われ、昨年の今イベントの覇者で2016年APRC王者のガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)が首位で折り返した。

この日のルートは、陸別オフロードサーキットでの4.63kmに続き、28.75km、14.62km、10.40kmの4SSをループ。オフロードサーキットでの観戦ステージとなっている4.63kmをさらに1本走った後、再びこのループを再走し、この日は再び北愛国でのスーパーSSで締めくくられる。SS1〜SS10のレグ1の総ステージ走行距離は、123.35kmとなっていた。

前日はシェイクダウン、スーパーSSと連続でトップタイムをたたき出した新鋭のオーレ・クリスチャン・ベイビー/スティグ・スキャルモン(シュコダ・ファビアR5)だったが、この日はSS3のフィニッシュ1km手前で右リヤタイヤのパンクからコースオフ。マシンにダメージはなかったがステージ戻ることができなかったため、ここでデイリタイアとなってしまった。ベイビーは、レグ2の再スタートを目指す。

このSS3では、R5相当仕様の三菱ミラージュのヤリ・ケトマーが、スタートから23km地点のジャンプでノーズから着地し、ラジエターやオイルクーラーなどにダメージを負いデイリタイア。さらに、同じマシンで参戦のサンジェイ・タクルは、2本をパンクしたがスペア1本積みで挑んでいたために、ラリーの続行を断念した。また、トヨタ・ヴィッツのマイケル・ヤングも、走行中に突然マシンがパワーダウンするトラブルにより、デイリタイアに追い込まれた。

リタイアが続出する中、代わって首位に立ったのは、チームMRFのチームメイトで2016年APRCチャンピオン、ガウラブ・ギル/ステファン・プレボ(ファビアR5)。昨年のラリー北海道の覇者でもあるギルにとっては、本格的な競技初日の午前中から、クルージング状態となってしまった。

最初のループを終えた後に迎えた陸別でのサービスでは、「2位以下に大差をつけてのトップに立てたのはよかったが、競技として考えるとチームメイトや他のライバルとのバトルがなくなってしまって少しガッカリしている」と複雑な心境を明かしたギル。

Naoki Kobayashi


「マシンはまったく問題ない。新しいサスペンションのテスト以外にも、色々と新しいことを試すことができた。それにしても午後の路面は想像していた以上にラフだった。たくさんのドライバーがコースオフしたが、路面の状況がまったく予想つかないんだ。明日も、午後のセクションはかなり荒れると思う」

2番手には、シュコダ・ファビアR5で初めて日本での参戦に挑むクスコレーシングの炭山裕矢がつけた。
「クンネイワの1本目が思ったよりも前半滑って、タイム落としてしまった」とドラマの連続となったSS3を振り返る炭山。まずは新しいマシンに慣れることに専念したという。
「色々と試しながら走ったが、特にクンネイワが難しかった。2ループ目ではある程度、路面が良くなっていたが、それでもギリギリまでは攻められなかった」

Naoki Kobayashi


一方で、日本人として国内で初めて、R5マシンでの競技走行を経験している炭山。「このクルマに乗って、あらためてグループNマシンの長所も感じた。例えばエンジンのトルクの出かたなど。でも、ハイスピードセクションやクルマの動きは、R5にアドバンテージがあると思う」

3番手には、ケトマーのチームメイト、ロベルト・ブロムベルグ/ラルス・アンダーソン(三菱ミラージュ)がつけている。スウェーデンのMパートABが投入した三菱ミラージュは3台のうち2台がデイリタイアを喫しているが、
「戻ってこられてよかった」と安堵を見せたブロムベルグ。
「ドライビングも、マシンも、タイヤも大きな問題はなかった。ステージコンディションにちょっとイライラしたくらいだね。本当に轍を走行するのが難しかった。前後とは離れているし、明日はこのポジションを守る」

競技最終日となる17日のレグ2は、北愛国広場のサービスパークを拠点に7SSが設定されている。6.12km、13.79km、29.11kmの3SSを2ループした後、スーパーSSの3回目の走行が最終SSとなり、サービスパークでフィニッシュを迎える。1号車のフィニッシュ予定時間は、17時28分。

APRC北海道 レグ1結果
1 G.ギル(シュコダ・ファビアR5) 1:12:03.4
2 炭山裕矢(シュコダ・ファビアR5) +2:32.9
3 R.ブロムベルグ(三菱ミラージュ) +6:59.0
4 今井聡(スバルWRX STI) +9:04.3
5 高橋冬彦(スバルWRX STI) +9:49.5
6 青木光広(三菱ランサーエボリューションX) +9:59.7



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