ヒュンダイ・モータースポーツは、新たに立ち上げたヒュンダイ・モータースポーツ・ドライバー・デベロップメント・プログラム(HMDP)で、2018年の育成プログラムに参加するドライバーとして、フィンランドのヤリ・フッツネンを選出したことを発表した。
フッツネンは現在23歳。これまでドイツで参戦しており、2016年は7戦中6戦で部門優勝を飾っている。2017年はERCにステップアップし、R2マシンで参戦中。併行してR5マシンでも初めての参戦を果たしており、これまで2戦に挑んでいる。母国フィンランドで行われたWRC戦では、4WDマシンでの初参戦ながら部門優勝を獲得した。この時の活躍がヒュンダイ・モータースポーツの目に留まり、HMDPのシュートアウトに声がかかった。
今回の選抜テストでは、他の候補ドライバーと比較すれば経験の少ないフッツネンだったが、9月上旬に行われたテストでは、強い決意とマシンでのパフォーマンスが評価されたという。スリッパリーなコンディションでも、ターマック、グラベルの両路面ですぐに安定したペースを披露した。フッツネンは、2018年にヒュンダイ i20 R5で、WRC2にスポット参戦する。またシーズンを通して、各戦に万全な体制で臨むためのテストプログラムも行い、プロフェッショナルなラリードライバーとしてのキャリアを積む。
フッツネンは「HMDPのドライバーに選出されたことは、もちろんこの上なく光栄なこと。とても才能のあるドライバーや、自分よりも経験が豊富なドライバーがたくさんいたので、自分が選ばれたことはうれしいサプライズだ」とコメント。
「これほど成功を収めているチームからサポートを受けられることで、自分のドライビングに専念することができるし、マシンでのパフォーマンスを向上させることができる。i20 R5にはまだテストで少し乗っただけだが、すぐにドライビングしやすいと感じたし、難しいコンディションでもプッシュすることができた。これから、今後に向けての準備に集中することができる。来年の活動を考えると、本当にワクワクするよ」
ヒュンダイ・モータースポーツのチームマネージャ、アライン・ペナスは「テストでの全候補者のレベルには、非常に感銘を受けた。誰もが非常にプロフェッショナルなアプローチで臨み、私自身にも、選出委員にも、いい印象を残した」と、テストの総評を語る。
「ヤリが際立っていたのは、彼の決意だ。R5マシンでの参戦はまだ少なく、他の候補者と比べても経験は少なかったが、i20 R5のドライビングでは、ターマックでもグラベルでも、すぐにコンペティティブで安定感のある走りを見せた。優れた才能を持っていることは明らかであり、ラリードライバーとしてのポテンシャルは計り知れない。HMDPの支援を受けることで、彼が来年、急成長を見せることができると確信している」