FIAの公式サプライヤーとしてR4キットを開発しているフランス拠点のオレカ。設計と開発作業はすでに数ヶ月に及び、先日は初テストも完了したが、このR4キットの最初の購入者が、スペインのRMCであることを明かした。
2017年の始めに、FIAから公式単独サプライヤーとして公認されたオレカは、向こう3年に渡り、R4キットの開発と販売を行う。2週間前には、トヨタ・エティオスでシェイクダウン。すでに、ステファン・サラザン、ジュリアン・モーリンが2回のテストを担当しているが、現状、大きなトラブルは発生していないという。
RMCは、ルノー・スペインのサポートを受けており、2018年はR4キットを装着したクリオでスペイン選手権に参戦する。RMCのロベルト・メンデスは「このプロジェクトに、どうしても最初に関わりたかった」と語る。
「歴史をつないできた4WDグループNマシンが終息に向かいつつある現状、R2やR3とR5の間を埋めるのは、R4クラスだと考える。R4キットは、4WDマシンのまま、低予算で選手権に参戦できるようになる」
「R4キットがあれば、マニュファクチャラーも、自社のモデルでラリー車を開発するチャンスが生まれる。シーケンシャルギアボックス、ディファレンシャル、ブレーキ、サスペンションが組み合わされたこのR4クラスは、多くのドライバーにとって魅力的な存在になると100%確信している」
一方、R4キットのプロジェクトマネージャー、マシュー・バソーは「初めて販売が整い、我々も非常に盛り上がっている」とコメント。
「チームのみなさんは、このR4キットを使うことで自分たち自身でマシンを製作することができるようになると、理解してくれている。RMCのおかげで、スペインラリー選手権や国際イベントで4WDのクリオが走る姿を見ることができるようになる。
オレカは、他国にも購入予定者があり、参戦プログラムが確定次第、順次発表していくとしている。