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WRCアルゼンチン:運命のSS9、ローブが首位に浮上

 

 WRCアルゼンチンは、目下3連勝中、デイ1でも首位と好調のオジエが、デイ1を終えて2番手セバスチャン・ローブと16.3秒、3番手ミッコ・ヒルボネンに18.1秒ものリードを築き上げた。しかし、この日2本目のSS7でマディな路面に足をとられて大幅なタイムロス。「低速なロングコーナーでまっすぐに行ってしまった。サイドブレーキも効かず、立て直すことができなかった」とオジエ。これでローブに首位の座を明け渡し、ヒルボネンにも抜かれ3番手まで落ちてしまう。

 続くSS8ではオジエとヒルボネンがパンク。しかしオジエは残る約8kmを無交換のまま走破して2番手タイムをマーク。一方のヒルボネンは復帰に時間がかかり、オジエが2番手に返り咲く。この時点で首位ローブとオジエとのタイム差は29.7秒だ。

 そしてSS9で戦況は大きく動いた。ヒルボネンのマシンに電気系のトラブルが発生し、「全域に渡ってパワーがカットされてしまった」と5分以上のタイムを失ってしまったのだ。

 これで楽になったのはオジエだ。選手権を争っているのはあくまでヒルボネンであり、ローブではない。「これ以上プッシュする必要はない。道でヒルボネンをかわして、ラフな場面は注意深く走ることにした」と2番手キープの走りに徹する構えだ。

 後続では、ヤリ-マティ・ラトバラのマシンのフロントバンパーが外れかかり、パンクにも見舞われてタイヤを交換。ヒルボネンの脱落で得た3番手浮上のチャンスだったが、このスキにカタールMスポーツのエフゲニー・ノビコフが3番手を奪取。とはいえ、デイ2終わってラトバラとノビコフの差は8.2秒と、まだまだ3位の座は分からない。

 最後のスーパーSSを終えても順位は変わらず、ローブ、オジエ、ノビコフと異なるマシンが並び、以下4番手ラトバラ、5番手ティエリー・ヌービル(カタールWRT)、6番手ヒルボネン、7番手マッズ・オストベルグ(カタールMスポーツ)と続く。シトロエンのダニ・ソルドはエンジンがが3気筒になるトラブルでタイムが伸びずに10番手、フォルクスワーゲン・モータースポーツIIのアンドレアス・ミケルセンはSS8で橋にヒットしデイリタイアに終わっている。

 最終日デイ3は22kmと16kmのSSを2回ループ。最終SSが上位3位までボーナスポイントが得られるパワーステージとなっている。

【SS10後暫定総合順位】
1:S.ローブ 3:32:15.9 
2:S.オジエ +39.8 
3:E.ノビコフ +2:43.3 
4:J.ラトバラ +2:51.5 
5:T.ヌービル +3:32.5 
6:M.ヒルボネン +6:43.3 #wrcjp



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