WRCラリーGB:トヨタ勢はラトバラが5位、ラッピが9位でフィニッシュ – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

WRCラリーGB:トヨタ勢はラトバラが5位、ラッピが9位でフィニッシュ

©TOYOTA

10月29日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(ラリーGB)の競技4日目、最終日となるデイ4がイギリスのウェールズ北部を中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(トヨタ・ヤリスWRC)が総合5位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC)が総合9位でフィニッシュした。

ラリーGBの最終日デイ4は、サービスパークの西南エリアで5本計41.17kmのSSが行われた。そのうち2本のSSはそれぞれ2回使われたが、2回目の走行時はグラベルが泥で非常に滑りやすくなり、タイヤのグリップを得にくいコンディションだった。しかし、昨晩のサービスでセッティング変更を行った結果、ヤリスWRCのハンドリングは好転。ラトバラはSS19でベストタイムを、ボーナスポイントがかかるパワーステージに指定された最終のSS21では3番手タイムを記録し、ポジティブな形でラリーを締めくくった。また、ラッピは4日間を通して辛抱強く走りながらドライビングを改善し、総合9位に入り価値ある1ポイントを獲得した。

■トミ・マキネン(チーム代表)
「今回の自分たちのパフォーマンスに満足しているわけではないが、ポジティブな面もあった。何が正しくなくて、どのように改善すべきかを理解できたからだ。我々のクルマはラリーフィンランドのようなハイグリップなコンディションでは速く、大きな進化を確認できた。そしてラリースペインで少し変更を施したところ、正しくない方向に進んでしまった。そして今回、ラリー前のテストで使った路面は、実際にラリーで走ったSSよりもグリップ力が高く、それが問題だった。今回の経験を活かし、次回は少し異なるセッティングで臨みたいと思う」

「我々のドライバーは良い仕事をしたと思うが、特に今回が今年最後のラリーとなったユホについて述べたいと思う。非常に小さなミスが良くない結果に繋がり、彼の戦いは昨日終わってしまった。それまで良いタイムを記録していたので、とても残念に思う。しかし、これがモータースポーツ。ユホは、我々の開発およびテストで重要な役割を果たしてくれた。今シーズン、我々がここまで来ることができたのは彼のお陰だ。チーム全員、ユホにとても感謝している。また、年間タイトルを決めたセバスチャン・オジエと、Mスポーツに祝意を表したい」

■ヤリ-マティ・ラトバラ
「最後のパワーステージでは、あれ以上は無理と言えるくらい攻めた。本当に自分のすべてを出しきったと思う。今回は完璧とはいえないラリーだったが、それでもポイントを獲得し、何を改善すべきか理解できた。そして、これまで自分が乗ってきたラリーカーの中で、ヤリスWRCこそが最高のクルマであるという考えに、変わりはない。テストと実際のコースではコンディションが異なり、それが今回苦戦した理由のひとつだ。今日のようなツルツルの路面ではクルマの向きを変えることが難しく、フラストレーションが溜まった。それでも、コースサイドには多くの観客の姿があり、ラリーを楽しむことができた。ラリーGBはいつも1年で最も難しいイベントのひとつだが、ラリーフィンランド以降のイベントでは私にとって2番目のホームラリーと思える1戦。いつもこのラリーを楽しんでいる」

■エサペッカ・ラッピ
「私にとって今回のラリーの最優先課題は最後まで走りきることだった。そして、このような難しいコンディションのコースで多くの経験を積むため、集中力を高めてラリーに臨んだ。今日は各SSを1回目に走行した時は良い走りができ、タイムも悪くなかった。しかし2回目に走った時は路面の状態が変わって非常に滑りやすく、なかなかグリップを得ることができず苦労した。結果は我々が望んだものではなかったが、なかなか得難い経験をしたと思うし、今回学んだ多くのことは必ずや将来役に立つだろう。私もチームも、常に学んでいる」

TOYOTA

■WRCラリーGB 最終結果
1. エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC) 2:57:00.6
2. ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +37.3
3. セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC) +45.2
4. アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +49.8
5. ヤリ‐マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +50.3
6. オィット・タナック(フォード・フィエスタWRC) +1:02.3
7. クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC) +1:20.5
8. ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:16.3
9. エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC) +2:46.5
10. ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +3:50.5
R. ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)

チームはデイ4ハイライト動画を公開している。

FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は11月16日から19日にかけて、オーストラリア東部で開催される第13戦「ラリーオーストラリア」。2017年のシーズン最終戦に、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ラッピの2台体制で臨む。ラリーはオーストラリア東部コフスハーバーのサービスパークを中心に行われ、SSの数は全部で21本、計318.33km。森林地帯や牧草地など、種々様々なグラベルコースが戦いの舞台となる。



RALLY CARS