シトロエン・レーシングは、開発を続けてきたシトロエンC3 R5を、11月23‐26日に開催されるフランス選手権のラリーデュバールに実戦投入することを発表した。ドライバーを務めるのは、既に2017年のフランスタイトル獲得を決めているヨアン・ボナート。
C3 R5は、2018年前半のリリースを目指し、9月から開発テストを開始。テストドライバーのステファン・ルフェーブル、クレイグ・ブリーン、ボナートが、ターマックとグラベルでプロトタイプでの走り込みを続けてきた。その距離は4000kmに達し、パフォーマンスと信頼性で満足のできるレベルに達したという。
この結果、次のステップとして、公の場で走りを披露することになった。まだFIA公認を取得していないため、デュバールでは、C3 R5は0カーの1台として登場する。このデュバール戦では、フランス拠点のオレカも、R4キットを装着したトヨタ・エティオスを0カーとして投入することを表明している。
シトロエン・レーシングのカスタマー・レーシング車両の開発ディレクター、ピエール・ブダールは「最初のテスト走行のかなり前にテクニカルな決断を行ったおかげで、数々のテストも大きなテクニカルな問題を抱えずに完了することができ、目指しているパフォーマンスのポテンシャルを獲得することができた」とコメント。
「コンポーネンツの頑健性を評価する一方で、様々なセットアップの評価も行いながら、マシンの詳細な部分を煮詰めたり、最も効率的なソリューションを特定することに務めてきた。テストベンチでエンジン作業も数多くこなしてきたことで、幅広い要素を評価することができたため、ホモロゲーション取得のための仕様も確定した。ラリーデュバールに参加することで、また重要なステップを踏むことになる。ここではC3 R5を、最終的に走らせるコンディションと似たような状況でテストすることができる」
今回、デュバールでドライバーを務めるボナートは、サクソチャレンジでキャリアが始まった。
「サクソチャレンジで、初めてワークスでドライブする機会を得た。今季は素晴らしいシーズンになり、その締めくくりとして今回の機会を得たことは、最高だ」とボナート。
「マシン開発にこれほど早い段階で関わったのは初めての経験。始まった時から、クリーンで効率的でドライブしやすいマシンであることに驚かされた。C3 R5とそれまでのマシンはまったく違うので、比較することは難しい。シャシー、エンジン、人間工学の使い方は、このカテゴリーで成長したことが心から感じられる。デュバールでは、ここまで行ってきた開発作業を確認しながら、できる限り多くのフィードバックをチームに戻すことが目標だが、この素晴らしいステージでのドライビングも楽しみたい」