ダカール2018:カルロス・サインツが優勝、プジョーが3連覇 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ダカール2018:カルロス・サインツが優勝、プジョーが3連覇

©Red Bull

ダカールラリー2018年大会は1月20日、最終ステージとなるステージ14の走行がコルドバ‐コルドバ間の284km(SS:119km)で行われた。

2018年大会も、2週間、9000kmの戦いを終え、安堵、疲労、抑えきれない喜びなど、様々な感情がフィニッシュにあふれた。

そのひとりが、チーム・プジョー・トタルのカルロス・サインツだ。これまでにWRCタイトル2回、ダカール制覇1回をマークしている百戦錬磨のサインツだが、最後のストレートを走り抜けトップフィニッシュを飾った喜びはひとしおだったようだ。大会後半は、常に首位を守り続けたサインツ/ルーカス・クルス組が優勝を飾ったことにより、チーム・プジョー・トタルはダカール3連覇を達成した。

ポディウムの両端に立ったのは、トヨタ・ガズーレーシングSAのナッサー・アル‐アティヤとジニール・ドゥビリエ。トヨタ初のダカール制覇を目指したアル‐アティヤは、最後までサインツにプレッシャーをかけ続けたが一歩及ばず。それでも、自身6度目となるダカールでのポディウムフィニッシュを飾った。ドゥビリエは、この日のステージでトップタイムをマークし、ポディウムフィニッシュに華を添えた。ドゥビリエにとって、ダカールでのトップ5フィニッシュは通算12回目となる。

サインツのチームメイトで、前回ダカールの覇者、ステファン・ペテランセルは、総合首位で休息日を迎え、通算14度目の勝利に挑んだが、後半は厳しい展開となり、総合4位でのフィニッシュとなった。同じくチーム・プジョー・トタルのシリル・デプレは、一時総合首位にも立ったが、大量にタイムロスを喫してからは、チームメイトのサポートに回り、上位フィニッシュに貢献した。

XレイドのMINI勢では、クバ・ラインゴンスキーが総合5位でフィニッシュ。バイクとカーを合わせてこれがダカール9度目の挑戦となったライゴンスキーにとって、自己ベストリザルトとなった。

主要ドライバーコメント
カルロス・サインツ(#303)「今回のダカールを、このような形で終えられて、とにかくうれしい。この勝利の影には、たくさんの人々の支えがある。チーム・プジョー・トタルの全メンバーと、レッドブル、すべてのスポンサーに心から感謝したい。そして、我がコ・ドライバーのルーカスと、僕の家族にも感謝している。大量リードを築くと集中力が途切れやすくなるし、出だしが遅くなったりする。こうしたことをコントロールすることが、後半戦では大変な仕事だった。アフリカでの参戦も含め、これまでで一番ハードなダカールだ」

ナッサー・アル‐アティヤ(#301)「前半で発生した数々のトラブルを考えれば、いいリザルトだと思う。トヨタ・ガズーレーシングSAからのサポートに、心から感謝している。みんなが必死に取り組んだので、こうした形でチームのみんなに感謝を伝えられることがうれしい。前半はとにかくトラブルが多かったので、ポディウムフィニッシュできるチャンスはなくなったと思っていた。でも、うまく挽回できたので、2位は悪くないよ」

Red Bull

ジニール・ドゥビリエ(#304)「この大会に出ればポディウムでフィニッシュしたいと思うものだ。だから、またここに上がれてうれしいよ。間違いなく南米で開催されたダカールで、一番タフな大会だと思う。40回目の開催にふさわしい。レースはタフだったし、まったく予想がつかなかった。どのステージでもエキサイティングなことがあり、総合順位も変動が激しかった。トヨタのために、ポディウムの2カ所に立てたことは素晴らしい結果だし、カルロスは勝利にふさわしい走りだった」

ステファン・ペテランセル(#300)「信じられないようなダカールだった。トップライダーの多くがクラッシュしたり、トラブルに苦戦した。自分たちは2回、大きなミスをして、かなりタイムをロスした。最初のトラブルはウユニの直前で、2回目は昨日だった。このトラブルで合わせて3時間くらいのロスになった。ダカールで勝ちたければ、大き過ぎるロスだった」

Red Bull

シリル・デプレ(#308)「いい大会だった。ダカールには砂漠も、砂丘も、オープンなスペースも必要。そのすべてがペルーにあった。4年間、プジョーのチームスピリットの中で思い切り戦えたし、今回もそれが結果となって表れた。残念ながら僕らの優勝のチャンスは一週目に消えてしまったが、その後はチームメイトの誰かが勝てるように支えることに徹した」

クバ・ラインゴンスキー(#312)「フィニッシュでこの順位にいられて、とてもうれしい。これまで経験した中で、一番タフなダカールだった。9度目のダカールなので、このレースのことは知っているつもりだったが、今年はまた違った大会だった。マシンには大きなトラブルはなく、大会を通していいリズムをキープすることができた。トップ10の中では、一番若いクルーだと思うので、今後も成長を続けていきたい」

X-Raid / Florent Gooden / DPPI

ダカール2018年大会 最終結果
1 C.サインツ(プジョー) 47:46:30
2 N.アル‐アティヤ(トヨタ) +46:18
3 G.ドゥビリエ(トヨタ) +1:20:00
4 S.ペテランセル(プジョー) +1:28:08
5 J.ライゴンスキー(MINI) +2:46:32
6 S-K.アルカシミ(プジョー) +4:20:40
7 M.プロコップ(フォード) +7:21:55
8 P.メルクステイン(トヨタ) +7:42:41
9 S.ハルペルン(トヨタ) +9:09:04
10 L.アルバレス(トヨタ) +9:21:22

19 M.ヒルボネン(MINI) +16:15:40
20 O.テラノバ(MINI) +18:48:14
25 三浦昂(トヨタ) +30:44:42
31 C.デプレ(プジョー) +45:15:52



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