前戦ラリースウェーデンの序盤、スタート順の早いドライバーたちが軒並み大幅なタイムロスを喫して早々と優勝争いから脱落したのをきっかけに、スタート順の決め方をシェイクダウンでの計測タイムを元にする“予選方式”(タイムのいいドライバーからラリー本番でのスタート順を自由に選ぶ)に戻すプランが浮上しているが、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラは安易な再導入は避けるべきと語った。
「ラリーだからね。もともと完全なイコールコンディションなんてありえないと思うんだ。確かに今年のスウェーデンはエクストリームなコンディションになって特にオジエは被害を被った。でも、だからといって予選システムを再導入すべきではないと思う。特に前の予選システムは1回しか走れなかったのが問題だった。何回か周回できるF1の予選とはワケが違う。スタートでエンストしてしまうだけで、ひどいスタート順になったんだ。自分としては、その方がフェアじゃないと思う。それに今のスタートシステムはそんなに悪くない。去年だって、結局ベストなドライバーがチャンピオンになれたわけだからね」
そんなラトバラは、金曜日にスタートするラリーメキシコ初日は3番手スタート。“被害”を被るのは覚悟しているようだ。
「去年に比べても、今年の方がルーズグラベルが多い。スタート順は間違いなくこのラリーの鍵になるだろうね。2016年にフォルクスワーゲンで勝った時は7番手のスタートだった。今年は3番目。楽観的にはなれない順番だ。まあ、先頭スタートに比べれば、少なくとも2台走った分のラインはできているから随分マシだけどね。僕の考えでは、多分4台目くらいまでは影響を受けるんじゃないかな。5番目以降はそんなに影響が出ないと思う。とにかく、一番長い初日、どれだけ粘れるかが大事かな。できるだけ攻められるようトライしたい。目標は表彰台圏内でのフィニッシュ。5位以下だったら、がっかりすることになるだろうね」