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全日本ラリー久万高原:TGR Vitz GRMN、初のグラベルラリーはリタイア「我々はこれほど厳しい路面を知らなかった」

©TOYOTA

5月18~20日、2018年全日本ラリー選手権第4戦「Sammy久万高原ラリー」が、愛媛県上浮穴郡久万高原町を拠点に行われた。TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)は初日トラブルによりストップ。2日目に再出走し、最終SSではベストタイムを記録した。

TGR Vitz GRMN Rallyにとって初のグラベルラリーは試練の一戦となった。第3戦Rally丹後から投入された新型車両「TGR Vitz GRMN Rally」にとっては、今回が初のグラベルラリー参戦。チームはサスペンションなどをグラベル仕様に変更、事前テストを行いラリーに臨んだ。

この大会は2017年まではターマックラリーとして行われており、今回4年ぶりにグラベルラリーとして開催された。今回のラリーについてドライバーの眞貝は「かなり荒れた路面です。TGR Vitz GRMN Rallyにとっては、初めて走る厳しい未舗装路ですし、実際に走りながらのテストになると思います」と語った。

ラリー初日、TGR Vitz GRMN Rallyは最初のSSで制御系のトラブルが発生し、約2分をロス。その後は順調にJN5クラスの3番手を走行していたものの、SS4のスタートから3.8km地点で同じ問題が再発し、チームはその日の走行を断念。その後、車両の修復を行ってラリー2日目に再出走した。2日目もやはり、マシンがストップするトラブルが発生するも、全SSを走り切り、今後に向けてデータを持ち帰った。

TOYOTA

豊岡悟志(チーム監督)
「色々とトラブルが出た厳しいラリーでした。制御系のトラブルですが、現時点では具体的な原因は特定できていません。ひとくくりにグラベルと言っても、『道』によって全く異なるという事を『道』があらためて教えてくれました。ドライバーの眞貝選手には満足に走ってもらうことができず、申し訳なく思っています。 新しいクルマ特有の生みの苦しみを乗り越え、更なる成長を求めていきたいと思います」

宮本昌司(チーフメカニック)
「久万高原ラリーに向けた事前テストでも今回のような現象が一度発生していましたが、その後は症状が出ていなかったこともあり、解消されたと考えていました。それが今回の最も後悔している点です。もっと突き詰めて準備をすべきでした。我々はこれまで、これほど厳しいグラベル路面を知りませんでしたが、今回のことは経験として蓄積できました。今後はグラベルラリーが続きますし、このラリーで経験した学びやデータを、しっかり活かしていかないと意味がありません。次戦までにしっかり対処したいと思います」

佐々木良典(GR開発統括部)
「今回のラリーに向けて色々と準備をしていましたが、想定以上に厳しい結果になりました。制御系にトラブルが発生し、ラリー中にも対策を施しましたが、十分ではありませんでした。SSでは後続のクルーの方にもご迷惑をおかけして、大変申し訳なく思っています。それでも最終SSでは眞貝選手がベストタイムを記録してくれました。走れば速いことは確かです。今回得たデータやインカービデオを分析・解析して、しっかりと対策を施したいと思っています」

眞貝知志(ドライバー)
「2日間通じてたいへん厳しいラリーになりましたが、何とか走行距離を最大化すべく、チームとクルーで気持ちを一つにして頑張りました。競技スピードでの走行機会は限られてしまいましたが、その中でもエンジン・足回りなど、ポテンシャルの片鱗は十分に感じ取ることができました。車の進化以上に私自身のグラベルでのドライビングを向上させていければライバル勢に勝てる日もそう遠くないと感じています」

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Sammy久万高原ラリー JN5クラス最終結果
1. 小濱 勇希/草加 浩平(シトロエンDS3 R3-MAX) 1:18:07.7
2. 横嶋 良/木村 祐介(プジョー 208 R2) +23.0
リタイア 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally)



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