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WRCイタリア:ヒルボネン、シトロエンで初勝利

 

 第12戦イタリアのデイ4は10月21日(日)、8.24kmと非常に短いステージをSS15、16として2回走行。2本目のSS16はパワーステージとなる。夜中から早朝にかけての霧で路面はやや湿り気を帯びている。

 デイ3で首位の座を確実にしたミッコ・ヒルボネンは、強度の高いハードタイヤを装着して出走。「2本のSSを確実に走りきることだけが今日の目標だ」という言葉どおり、S15を9番手、そしてSS16を5番手タイムで無難に走りきり、2位エフゲニー・ノビコフに1分20秒6差をつけて今シーズン初優勝を飾った。

「このラリーでは過去5回連続で2位だった。それだけに優勝することができてうれしい。今季は第4戦ポルトガルでの失格などもあり、今回のサルディニアではどうしても勝ちたかった。シトロエン移籍後初の優勝を喜びたい」と、久々にすっきりとした表情のヒルボネン。これでドライバーズ選手権2位も決まり、来季シトロエンのナンバー1となるにふさわしい資格を得たといえる。

 2位にはノビコフが、そして3位にはタナックが入った。ノビコフは「今回は抑えた走りを目標にしていたが、2位に入ることができて満足している。コ・ドライバーのイルカ・ミノアに心から感謝している」と笑顔でラリーをふり返った。ヒルボネンが失格となった第4戦ポルトガルでも2位に入り、これでキャリア2回目の2位獲得となる。

 3位タナックは初めての表彰台に「もちろんうれしいが、自分がポディウムに上がるなんて不思議な気分だ」とコメント。今シーズンはミスが多かったが、ようやくタナックに目をかけ続けてきたMスポーツ代表マルコム・ウィルソンの期待に応えることができた。

 総合4位はマッズ・オストベルグ、そして5位にはシュコダ・ファビアS2000のセバスチャン・オジエが入った。7位にはオジエのチームメイトであるアンドレアス・ミケルセンが入るなど、来季WRカーでのフル参戦を開始するフォルクスワーゲン・チームにとっては収穫の多い1戦となった。

 パワーステージは、9位のペター・ソルベルグと12位のヤリ-マティ・ラトバラが1-2フィニッシュ。「チームの期待に応えられなくて残念だし申し訳なく思っている。気持ちを切り替えて最終戦スペインに望む」と、ソルベルグは小さな声で次戦への抱負を語った。

 なお、PWRCはニコラス・フックスが初優勝を飾り、チャンピオン争いは84ポイントでトップのベニート・ゲラを、73ポイントのミカル・コシューツコとバレリー・ゴルバン、71ポイントのフックスが追う展開。最終戦スペインは全選手が参戦する予定となっているため、最後までタイトル争いの行方は分からない。



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