マーティン・ホームズのWRCプレビュー・フィンランド編「昨年優勝のトヨタ、再び母国戦へ」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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マーティン・ホームズのWRCプレビュー・フィンランド編「昨年優勝のトヨタ、再び母国戦へ」

©Toyota / @World

7月26日(木)から29日(日)にかけて、フィンランドのユバスキラを拠点に開催されるWRC第8戦ラリーフィンランド。大御所WRCメディア、マーティン・ホームズによるラリー直前のWRCチーム近況をお届けしよう。


シトロエン

シトロエンのこれまでの勝利数は、1962年のパウリ・トイボネンに始まり、2016年のクリス・ミークまで通算5回。現ドライバーのフィンランドでのベストリザルトは、マッズ・オストベルグがポディウム2回(シトロエン、フォードで1回ずつ)、クレイグ・ブリーンがポディウム1回だ。興味深いのは、カリッド・アルカシミ。この3年間、続けて16位でフィニッシュ、そして2007年も同じ順位に入っているのだ!

サルディニアでのチームのテクニカルトラブルは、ブリーンのエンジンストールのみ。この時は、クラッチの使い方を別の方法にしてシンクロさせなくてはならなかった。

ブリーンはラリーエストニアにトレーニング参戦。フィンランドでのテストは、オストベルグが2日間、ブリーンとアルカシミが1日ずつ行った。

フィンランドでは、オストベルグはシャシー#4、ブリーンが#8、アルカシミが#7を使用する。フィンランドでは、フロントサスペンションのジオメトリーを新たに変更し、シャシーのスタビリティ向上を狙う。


ヒュンダイ

ラリーフィンランドは、サルディニア戦で両選手権リードを広げたチームにとって、特別な試練に直面することになる。しかし、フィンランドでは、チームもドライバーも勝利経験がなく、全ドライバーを通してポディウム1回のみ(2013年、Mスポーツから参戦したヌービル)。

サルディニアでは、アンドレアス・ミケルセンがオーバーシュートの後にリバースに入れたことに起因するギアボックストラブル以外は、チームはトラブルなく戦い終えている。

フィンランド向けのプレテストは、フィンランド(ヤムサ近郊でミケルセンとヘイデン・パッドン)とエストニア(パッドンがラリーエストニアに参戦、他のドライバーはテスト)の両方で行った。

フィンランドでは、ヌービルは新しいシャシー(#14)を使用。ミケルセンとパッドンは、これまでに使用した#9、#11をそれぞれ使用する。テクニカル面では新たに、センターディファレンシャルのアクティベーションバルブに、重要な変更を行っている。


Mスポーツ

フォード勢のフィンランド勝利数は、1968年のエスコートRS1800に始まり、のべ13回。オジエはポディウム5回、エバンスは1回マークしている。

フィンランドでは、4ヶ月に渡るフォード・パフォーマンスのリサーチにより改良された新型エアロパーツ(パーツの供給が間に合わなかったため、オジエ車のみ新型リヤバンパーとリヤディフューザー)を投入し、ダウンフォースのアップを図る。それ以外は、セッティング調整以外の大きな変更はない。

テストはオジエが2日間、エバンスとテーム・スニネンが1日ずつ、全てフィンランドで行われた。

使用するマシンは、オジエがシャシー#9(ポルトガルで使用)、エバンスが#8(最後にコルシカで使用)、スニネンは2017年から使用している#6を使う。


トヨタ

昨年、エサペッカ・ラッピがフィンランドで優勝。ラッピは、WRC2部門で2回、フィンランドでトップフィニッシュを飾っている。また、TTE時代には3回勝利をマークしている。
ヤリ‐マティ・ラトバラは、これまでにフィンランドで3勝(2010年にフォード、2014、2015年はフォルクスワーゲン)をマークしている。



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