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WRCドイツ事前情報:毎日路面が変化する多彩なターマック戦

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCはグラベルラリーが4戦続いた後、今季9戦目で舗装イベントを迎える。ラリードイツは、最もトリッキーな舗装ラリーの一つとして知られており、それぞれ特徴が異なる道が盛り込まれている上に、不安定な天候がタイヤ選択をさらに複雑にさせる可能性も秘めている。

初開催は1982年。当時はFIAヨーロッパラリー選手権として開催されており、2002年にWRCカレンダーに含まれるようになった。ブドウ畑のナロー&ツイスティ、バウムホルダーの容赦のないコンクリート道路、モーゼルバレーのリズムに乗れる郊外の道と、様々なコンディションがミックスされている。高い集中力とスタミナが求められ、一日を通して天気が変化していけば、ターマック戦で活動が認められるノートクルーの役目はさらに重要になる。コンペティターに先駆けてコースを走るノートクルーたちは、道や天候のコンディションに関するデータを集め、SS走行時の状況をより正確に予想することを目指すチームを支える。

ドライバーズ選手権争いでは、ティエリー・ヌービルが首位を死守しており、砂利掃きの影響がそれほど大きくないこのイベントを、セバスチャン・オジエと21ポイント差で迎える。フィンランドで快勝を収めたオィット・タナックも、選手権上位争いに再浮上したが、タイトル争いよりも一戦一戦で最大限のポイントを重ねることに集中すると語っている。フィンランドでは、ヒュンダイはMスポーツ・フォードに対してのロスを5ポイントに抑え、マニュファクチャラーズ選手権でのリードを維持。しかし、このフィンランドでWポディウムを飾ったトヨタは、Mスポーツ・フォードを一気に追い上げて、現在1ポイント差にまで迫っている。

WRC2選手権には19クルーがエントリー。シリーズリーダーのポンタス・ティデマンドは今戦をスキップする中、選手権2番手につけるターマックスペシャリストのヤン・コペッキーはここで最大ポイント獲得を狙う。またWRC3でも選手権争いは激戦となっており、現在首位に立つジャン‐バティスト・フランチェスキは、今戦はポイント対象に登録していない。

■ラリールート
スタートとフィニッシュセレモニーは、セント・ベンデル周辺のエリアに設置されるセンターステージで行われ、木曜日夜は一新されたスーパーSSから競技が始まる。金曜日はブドウ畑のステージ3本を2回ループ。Stein und Weinは2015年以来の設定だ。土曜日は合計150.12kmのステージが設定され、総走行距離の50%近くに上る。クルーたちが挑むのは、バウムホルダーの軍事施設に設定される脅威のステージ。戦車が道を逸れるのを防ぐために道路脇に並ぶ巨大な縁石、ヒンケルシュタインを避けることが大きな試練となる。この日は、イベント最長ステージ、パンツァープラッテの2回の走行も含まれている。日曜日は、景観豊かなモーゼルに3SSが設定される。1本をリピート走行し、最終のパワーステージに指定されているボーゼンベルグは2015年以来の登場だ。

■ラリーデータ
開催日:2018年8月16-19日
サービスパーク設置場所:ボスタルジー
総走行距離:1,221.89km
総ステージ走行距離:325.76 km(SS比率:26.7%)
総SS数:18

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3



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