ラリー競技では、競技車両がステージを走行する前に、路面状況の確認を行うオフィシャルカー、00カー、0カーがステージを走行する。
9月14日に開幕するラリー北海道では、00カーをTRDが製作したトヨタ・ヴィッツR1B、0カーでスバルBRZといずれも話題の2台が登場する。
ヴィッツR1BはFIAのR1B規定に準じた競技車両仕様で、今年1月に奴田原文雄のドライブでシェイクダウン、7月にホモロゲーション公認がおりている。地域選手権などの国際格式イベント参戦に向けて購入しやすいモデルというコンセプトとあって、まさに満を持しての登場だ。
このヴィッツR1Bのドライバーを務めるのは、坂昭彦。ラリー北海道では長くスイーパー(全競技車が通過した後にステージを走行するオフィシャルカー)のドライバーを務めているが、元はスズキワークス、いすゞワークスを歴任した国内有数のラリーストで、全日本チャンピオンも経験している。
今回、スポットで参戦する新井敏弘にとっては、いすゞワークス時代の先輩に当たり、「とても面倒見がよく、自分に左足ブレーキを教えてくれたのは坂さん」と語るほど信望が厚い。
大井こずゑも、昨年に引き続いての0カー担当。このスバルBRZは、7月に行われた全日本モントレー戦でも0カーとして登場しており、この際のドライバーも大井が務めている。
明るい人柄から、オフィシャルカーのドライバーにも関わらずサービスパークでの人気が高い一方で、ラリースト、ダートトライアラーとして活躍してきた実績も周知の通りだ。