マキネン「タイトル獲得の要因はプロフェッショナルの力を結集した結果」トヨタWRCシーズンエンド取材会 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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マキネン「タイトル獲得の要因はプロフェッショナルの力を結集した結果」トヨタWRCシーズンエンド取材会

©Hiroharu Sato

11月21日、トヨタ自動車名古屋オフィスにおいて、『WRCシーズンエンド取材会』が開催された。

チーム監督を務めるトミ・マキネンを筆頭に、2018年のレギュラードライバーを務めたヤリ‐マティ・ラトバラ、オィット・タナック、エサペッカ・ラッピの3名、2019年にチームに加わるクリス・ミーク、そしてTMG所属の青木徳生WRCエンジンプロジェクトマネージャーら6名が登壇した。

マキネンはマニュファクチャラーズタイトル獲得の要因を聞かれ、「プロの力を結集した結果。チーム、ドライバーだけでなく、パートナーやサプライヤーまで情報の共有を行うことで、シーズン後半には最適な改良を施すことができるようになり、その結果としてスピードを見せることができた。1999年にトヨタがタイトルを獲得した時、私はドライバーのチャンピオンだった。当時のトヨタのドライバー陣が非常に強力だったことは覚えている。そのタイトルを再び獲ることができたのはすごいこと。関係した全員が誇りに感じていいことだと思う」とコメント。

「情報を共有することでエンジニアとドライバー、チーム全体が一丸となることでマシンの改善に反映できることが大切。ドライバーだけが感じ取れる情報をシェアして、エンジニアがディスカッションを重ねて次につなげていく。これが大事なことだと思います」と、チームの強さの秘訣について振り返った。

ラトバラはその点について、「これほどまでにドライバー間で情報を共有し、ひとつの目標に向かっていくようなことは今までのチームではなかった。チームの勝利がまず最初にありき、という考え方は代表のマキネンが作り上げた文化だと思っている」とコメント。

タナックは好調の理由と2019年に向けての抱負を聞かれて、次のように答えている。
「チームに加入して初年度だから学ぶことも多く、難しいシーズンになると思っていたけれど、後半にはクルマにもチームにも自信をもってラリーに臨むことができた。ただ、終盤で取りこぼした部分は改善しながら、ここから学べることを学び、来季に臨みたい」

ラッピはトヨタというチームについてミークにアドバイス。
「何事についてもオープンで、全員が楽しみながら、しかも真面目に取り組んでいるチーム。様々な情報を共有していくことがトヨタの強さの秘訣だと思っている。誰でもすぐに溶け込めてパフォーマンスを出せるはずだよ」

ミークはトヨタでの来季について「チームの情熱や雰囲気を楽しんでいるけれど、今年はチームのメンバーとして戦ってきたわけではないから少しさみしさも感じている。だけど、来年はチームの一員としてチャンピオンを獲りたい。トヨタというチームの全員がもっている情熱を感じるし、このチームで来年戦うことを楽しみにしている。なにより、自身でもチャンピオンをとり、チームとしてもチャンピオンを獲ったマキネンとともに1年戦えることがうれしいね」と語っている。

TMG所属の青木徳生WRCエンジンプロジェクトマネージャーは、エンジンの進化について「クルマが進化していく中で、マキネンがずっと言っていたのはトルクが重要なのだということ。特に今年の開発では乗りやすい、ドライバーの意志を反映できるようなエンジンになったと思います。今年の後半3連勝できましたが、チームが一体になって開発できたことが大きいですね」と振り返った。

最後にラリージャパンについて聞かれたマキネン。
「今年は残念ながらカレンダーには載らなかったけれど、実際に競技で走っているヤリスWRCを見てもらいたい。2020年にここでラリーができたら本当にいいと思う。その時はトヨタだけじゃなくて、他の日本車メーカーも出ていたらうれしいね。あとは日本人WRCドライバーを育てたい。勝田貴元を育成ドライバーとして育てているが、日本でラリーが行われる時に、ヤリスWRCに乗っている彼を見せられたら素晴らしいことだね」と締めくくった。



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