世界ラリークロス選手権は、11月24−25日、今シーズン全12戦の最終戦を南アフリカのケープタウンにあるキラーニーインターナショナルレースウェイで迎える。ドライバーズ選手権、チームズ選手権はいずれもタイトルが確定しているため、全ドライバーがこの一戦の勝利のために全力で挑んでくることは必至だ。
南アフリカでは、2017年に初めて世界RX戦が開催され、今年も引き続きここが最終戦の舞台となる。ドライバーズ選手権は、既にヨハン・クリストファーソンが連覇を決めているが、選手権2位、3位はまだ確定しておらず、2016年チャンピオンのマティアス・エクストローム、EKSアウディ・スポーツのチームメイト、アンドレアス・バックラッド、クリストファーソンのチームメイトで初代チャンピオンのペター・ソルベルグ、来季は世界RXの参戦見送りが決まっているチーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブの4名が、7ポイント差にひしめく激戦となっており、この勝負の行方にも注目が集まる。
「EKSアウディ・スポーツにとって、チームズ選手権2位、ドライバーズ選手権で2位、3位を獲得してシーズンを終えられたら最高だね」と、エクストローム。EKSアウディ・スポーツはまた、チーム・プジョー・トタルとチームズ選手権2位の座も争っている。
「昨年の南アフリカでの初開催は、本当に楽しかった。あの情熱的なファンに会えること、スリリングな選手権フィナーレをシリーズ2位で終えることを楽しみにしている」
対するチーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブは「正直、南アフリカのサーキットのことをあまり覚えていないので、動画を見たりしながら思い出さなくてはならないが、昨年は素晴らしい最終戦になったことだけは確かだよ!」と語る。
「今回もアプローチは同じ。優勝を目指して攻めるだけだ。でも、そのためには、最初からクリーンに週末を過ごさなくてはならないことも身にしみている。特に、立ち上がりをしっかり決めて、集団に飲まれ込まないようにすること。プジョーは来年の参戦見送りを決定したが、チームは一丸となっていい週末を送るために挑んでいく」
PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン陣営の目標は2つ。ペター・ソルベルグのドライバーズ選手権2位と、ヨハン・クリストファーソンのシーズン勝利数記録を11に伸ばすことだ。
「他の3人がファイナルまで残れば、かなり厳しい状況。でも他のことは考えず、自分のレースのことだけに集中する。全力を尽くすよ」とソルベルグは気合いを入れる。
「自分にとってはタフなシーズンだった。中盤からは、選手権2位争いを考えることも、夢のような感じだった。参戦できるだけでうれしかった。ドイツ以降は、いい流れになってきた。ラリースペインではポロGTI R5で再びWRCを走ることができたし、 部門トップタイムもマークした。情熱的な南アフリカのサーキットに、今年もダブルチャンピオンとして臨んでいく。チームにとって素晴らしい成果だし、自分にとっても本当に素晴らしい気分だよ」