Mスポーツの代表、マルコム・ウィルソンが、ポーランド・クラクフにあるMスポーツ・ポーランド社屋で行われた、200馬力・1000ccの新型フィエスタR2Tのローンチに出席した。
「ポーランドのスタッフが設計・開発を行った初めてのマシン、Mスポーツの全員にとって大きなステップだ。もちろん、これまでのR2マシンでも大きな成功を収めてきたが、これからは新しいFIAテクニカル規定があるので、技術面でも新しいレベルが求められる」とウィルソンは語った。
同社のR5プロジェクトに関しては「英国の施設で新型フィエスタR5の設計・開発を進めている。ちょうどテストが始まったばかりだ。最初の初期テストは非常に順調に進んでおり、マシンは来年(2019年)の7月にはローンチされる予定」と明かした。
一方、注目されるWRCプログラムについてはまだ発表を控えているが、ウィルソンは「WRCに最高のレベルで留まることができるよう、様々な方法を模索している。もしWRCの参戦を続けることになれば、1台はテーム・スニネンがドライブすることは確実。しかし、現状、もう1人のドライバーについてはまだ決定をお知らせすることができない」と語った。
ウィルソンは、Mスポーツが次世代エネルギーへの取り組みを検討していることも明かした。
「視野に入れている案件の一つだが、現状、電気自動車は何も持っていない。ジャガーのプロジェクトには関わっているので、将来的には電気自動車も視野に入れているが、ラリーに採り入れるのは少し時期尚早だ」
Mスポーツの将来については「いま、たくさんの人たちと話し合いを進めている。商業面では、この2年間、非常に厳しい時間が続いた。セバスチャン(オジエ)とともに収めた成功は他には代えられないが、これからはしっかりと商業的な地盤を固めるビジネスに戻る必要がある。必死で取り組んでいるし、社のスタッフも来年に向けて、スポンサーを獲得するためや、チームのためにあらゆることをがんばっている」とウィルソン。さらに
「セバスチャン・ローブとは、本当に全く話をしていないんだ。昨日は、セバスチャン・オジエとのお別れパーティを開き、本当に感動的だった。だからここからは、2019年に何ができるかを考えることに専念しているが、セバスチャン・ローブが我々のところで走るかどうかを語るのは、時期尚早だ」
(Martin Holmes)