1月24日(木)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリーモンテカルロのデイ1が、フランス南部のギャップを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合1位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組が総合5位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組が総合7位につけた。
ラリーモンテカルロの初日は、午前中にサービスパーク北側のターマックステージでシェイクダウンが行われた。全長3.35kmのコースでは、今シーズンよりチームに加わったミークが全体のトップタイムを記録。タナックは4番手タイム、ラトバラは5番手タイムと、好調な滑り出しを見せた。ギャップ市街の中心部では夜6時50分からセレモニアルスタートが始まり、多くの観客が見守る中ラリーは華やかに開幕。その後、雪やアイスバーンが所々に広がる峠道で7時38分からSS1がスタートし、暗闇のナイトステージでタナックがベストタイムをマーク。ミークが2番手タイムを刻んだ。続くSS2でタナックは3番手タイムに留まったが、総合では2位に9.1秒差をつけ首位の座を堅持。SS1でやや出遅れたラトバラは、4番手タイムで総合5位に順位を上げた。また、ミークはステージの後半でパンクを喫しタイムを失ったが、それでも総合7位で競技初日を走り終えた。
トミ・マキネン(チーム代表)
「今晩最初のSS1は、ベストタイムのオィットと2番手タイムのクリスにとって素晴らしいステージになりました。オィットは自信を深めたはずですし、クリスは残念ながらSS2でパンクをしましたが、それでも新しいクルマに良い感触を持ったのではないかと思います。暗闇の中での走行は非常に難しく、ヤリ-マティはやや慎重な走りでした。まだ先は長く明日はきっとタフな1日となるでしょうが、今日とは違い、日中の明るい時間帯は遥かに走りやすいと思います」
オィット・タナック
「予想通り、今夜は大変難しいスタートとなりました。最初のステージは非常にトリッキーで、路面コンディションが大きく変わるような所もいくつかありました。しかし、クルマはとても良いフィーリングでした。タイヤのグリップ変化を把握しやすく、そのため自信を持って走ることができました。SS2は大部分がドライで、異なるタイヤをミックス装着して走るのは大きな挑戦でしたが、自分では良い走りができたと思っています。 総合的に考えると、我々のタイヤ選択は正解だったといえるでしょう。明日は長い1日となり、我々にとってはいつものモンテカルロと同様、大きな挑戦となるでしょう」
ヤリ-マティ・ラトバラ
「今晩のステージは暗闇の中で凍結路面と湿った路面が所々に現れるという、非常に挑戦し甲斐のあるコンディションでした。そのような困難な路面ではタイム差が広がりやすく、私は走りに自信を持てなかったためSS1でかなりタイムを失いました。事前のテストではそのようなコンディションを経験しておらず、フィーリングを掴みきれなかったからです。しかし、最終的にそれを克服することができたのは大きな収穫です。明日はきっと違う1日となるでしょうし、状況も簡単に変わるので、我慢して戦う必要があります」
クリス・ミーク
「コンディションが変わりやすく、とても難しいスタートとなりましたが、クルマに対しては自信と良いフィーリングを持つことができました。2本目のSSはドライな路面が多くなりましたが、ドライビングの感覚は変わらず良いままでした。その後、自分では何にも当たった感覚はないのにパンクを喫してしまいましたが、戦いはまだ始まったばかりですし勝負はこれからです。私はラリーをエンジョイしており、クルマにも自信を持っていますので、これからの数日間がとても楽しみです」
ラリーモンテカルロ デイ1の結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 26:33.0
2. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +9.1
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +14.3
4. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +45.2
5. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +46.4
6. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +48.2
7. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +53.8
8. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +55.2
9. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +59.6
10. P.ティデマンド(フォード・フィエスタWRC) +1:41.1