WRCフランスのシェイクダウン後に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。選手権でも独特の性格を持つツール・ド・コルス。選手権リーダーで今季最初のターマック戦を迎えるトヨタのオィット・タナックは、多彩な道が広がるコルシカ島のステージに慣れるまで、かなり時間がかかったことを明かした。
●WRCプレイベントカンファレンス出席者
オィット・タナック=OT(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
セバスチャン・オジエ=SO(シトロエン・トタルWRT)
セバスチャン・ローブ=SL(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)
Q:オィット・タナック、選手権リーダーとしてターマック戦のツール・ド・コルスを迎える。昨年は2位に入り、好ペースを見せた。今年に向けての自信は。
OT:フィーリングは、かなりいいよ。ここまで、いい滑り出しができたし、どこででも一貫性のある走りができている。しかし、簡単には行かない。タフな戦いが待っているからね。それにターマックは、自分にとって本当にチャレンジング。でもシェイクダウンでもフィーリングがすごくよかったので、ここでもいい戦いをしたい。
Q:今年はルートが変わり、75%が新ステージだ。レッキで新しいノートをつくるのは大仕事だったのでは。
OT:そうだね。火曜日は他の日よりもかなり違いが大きく、どこも雪だらけだった。でも、自分たちのレッキにはそれほど影響はなかったし、いいノートが作れたよ。
Q:そのコースについては、どう思ったか。
OT:自分はこのイベントを理解して道に慣れるまでに、かなり時間がかかった。2015年はあまり好きではなかったが、そこから自信が高まっていった。2年前、フォードで参戦した時にいいフィーリングが感じられた。自信がつけば、ここの道は楽しめる。ターマックでは最高のステージだよ。
Q:セバスチャン・オジエ、素晴らしいペースを披露した昨年は圧勝だった。ここまで、君とシトロエンC3 WRCは順調な流れで来ている。ターマックでのマシンのパフォーマンスにはハッピーか。
SO:そうだね。その通り、シーズンの滑り出しにはかなり満足しているが、一つの週末が終わる度に、また一からの始まりだ。今回も、またベストの走りをするために、ここにいる。簡単な戦いではない。シェイクダウンでも見た通り、トヨタはとても速い。シトロエンは過去、いい成績を残しているし、今年は自分たちもそうありたい。天気は、今のところはとてもよさそうだ。でも、島では天気があっという間に変わることもある。火曜日は、まさにクレイジーな状態だった。できれば、太陽が輝いていて欲しいね。
Q:いつも通り、厳しい戦いになりそうだ。最も大きな試練となりそうなセクションはどこか。
SO:ロングステージは、いつもチャレンジだ。みんな、土曜日のロングのことを話している。あのようなロングステージは、いつも山場になる。ダーティな区間、摩耗の激しい区間、グラベルが少し出ていたり、グリップが少し低かったり。おそらく、差が広がるステージになるかもしれないが、ルートが新しくなっているので他のステージでもそう言えるのかもしれない。金曜日はサービスがないので、ミスは絶対にできない。
Q:セバスチャン・ローブ、1戦を挟んでの参戦は、過去4連勝を遂げているコルシカだ。
SL:そうだね、ここではいつも楽しめている。道のいい、素晴らしいラリーだ。ルートも新しくなった。その事はアドバンテージにはならないが、みんなが同じレベルからスタートするので、自分にとってはいいこと。新しいノートで走るのは新しいチャレンジだし、セブも言ったようにそれを信じなくてはならないので、いつもよりも難しい。
Q:午前中はシェイクダウンで走りを試す事ができた。ヒュンダイi20 WRCは満足のいくセッティングが決められたか。
SL:分からないね。このマシンにとっては、ベストの道ではない。テストの間、ずっと取り組んでいた。フィーリングはOKだが、トヨタ、シトロエンと張り合えるのかは分からない。新しいステージでいいリズムをつかめるのか、見ていきたい。
Q:テーム・スニネン、R5では経験はあるがWRカーでは初めてのツール・ド・コルスだ。シェイクダウンでのフィーリングは。
TS:フィーリングはOK、バランスもOK。シェイクダウンの間に少し変更を行った。絶対にミスはできない。自分にとって一番難しいセクションは47kmのステージだ。難しいコーナーがあるし、グリップレベルの変化が多い。簡単なステージではないよ。
Q:ここ2戦は厳しいラリーが続いている。メキシコはリタイアに終わった。今回の目標は。
TS:マシンにはかなりハッピーだ。できる限り、上位に近づいていきたい。いいペースを出さなくてはならないが、ミスもできない。ミスをすればリザルトもついてこない。シーズンの始めはそんな展開があったが、そのことは忘れていい走りをしたい。