WRCアルゼンチン:ヌービル「マシンの強さを自覚しているのは重要なこと」プレ会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCアルゼンチン:ヌービル「マシンの強さを自覚しているのは重要なこと」プレ会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCアルゼンチンのシェイクダウン後に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。選手権リーダーとして金曜日は先頭走行でステージをスタートするヌービル。ここ2年で優勝、2位と続くイベントを前に、過去のリザルトは当てにはできないとしながらも、タフコンディションで安定の強さを見せるマシンへの信頼はアタックするためにも重要、と自身を鼓舞した。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
エルフィン・エバンス=EE(Mスポーツ・フォードWRT)
クリス・ミーク=KM(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
エサペッカ・ラッピ=EP(シトロエン・トタルWRT)

Q:ティエリー・ヌービル、選手権リーダーとしてこのイベントを迎えたが、例年よりタフになりそうなラリーアルゼンチンを前に今の気分は。
TN:ちょうど10分前に話していたのだが、いつもより厳しいラリーになる。コンディションは、火曜日からかなり変わっている。特に初日のステージだ。どうなるのか全く予想がつかないので、明日はすごくチャレンジングになると思うし、かなりサプライズが起こると覚悟している。

Q:午前のシェイクダウンはどうだったか。水浸しの走りになったが。
TN:正直、シェイクダウンは毎年あんな感じで、すごくラフだ。特に、2回目、3回目になるとね。週末の間も使い続けたければ、かなりマシンに気を配らなくてはならない。でも、最初の走行は、とてもいいフィーリングだった。明日のコンディションも少なくとも1ループ目は同じような感じになると思うので、とても重要なことだ。フィーリングはいいし、自分たちのマシンはアルゼンチンではいつも強い。ここ2年は、1位、2位と連続でポディウムに上がっている。全て好素材なので、楽しみにしている。

Q:昨年は完全にドライのイベントだったので、後続のマシンはダストが多かった。今回、最初の2日間はそのようなことは起こりそうもないが、そのために展開が見えない。コンディションがこれだけ変わると、これまでのリザルトはあまり意味はないと思うか。
TN:以前のリザルトが意味を持つことなんて、一度もない。同じドライバーが翌年も勝つイベントなんて、それほど多くない。特にここ数年は本当に僅差の戦いが続いているからね。だから、過去のリザルトを当てにすることなんてできないが、ヒュンダイはタフなコンディションではいつも強いのは確か。自分たちのマシンはこのコンディションではコンペティティブだ、と分かっていることはドライバーにとって重要なことだ。そうすれば、大きなことに挑めるからね」

Q:エルフィン・エバンス、2017年のアルゼンチンでは非常にコンペティティブな戦いを見せたが、最終ステージで隣の人(ヌービル)に勝利を奪われた。コルシカでも安定したペースを見せていたが、リザルトは予想とは異なる展開となった。今回のラリーに向けて、コルシカでのことは残念な思いを抱いているか、それともポジティブに捉えているか。
EE:どんな状況だったとしても、コルシカのことはもう終わったこと。この週末で自分たちが直面することは、全く違うので、また白紙からの始まりだ。とにかく自分の最高の仕事をすることに集中するだけ。だからコルシカのことは、もう忘れたよ。

M-Sport

Q:では、このイベントについて、2017年は素晴らしいペースを披露したが、昨年は少し精彩に欠けた。なぜだったのか。
EE:昨年は、自分たちの予想とかなりかけ離れていたのだと思う。一つもいいところがなかったので、昨年から変更したことが、今年、いい形に表れて欲しいと思う。ここまでのところ、マシンのフィーリングはよくなっている。それでも、先の見えないラリーだ。とにかく自分たちの最高の走りを見せていくよ。

Q:チームのボスは今朝、パフォーマンスの面で節目を迎えたと言っていたが、事実だと思うか。
EE:今年はまだ4戦しか終わっていないので、判断するのは時期尚早だと思う。もちろん、ここ3戦はとてもいいラリーができて、フィーリングもかなりよかった。でも、保証できるものなど何もない。体制があっという間に変わり、超コンペティティブになっているので、必死で作業を続けなくてはならない。ここ3戦のいくつかのステージを除くことができれば、自分たちのリザルトはもっとよくなると思うので、まだやらなくてはならないことは多い。

Q:クリス・ミーク、ここ数年はポディウムに上がっているし、君自身も豊富な経験を持つイベントだ。今年も、すぐにいいタイムを出している。カレンダーの他のイベントと比べて、どれだけタフでチャレンジングなのか。
KM:いつもチャレンジングだ。2015年は、初めてここで優勝したが、最悪の天気でステージのコンディションはすごく悪かった。かなりタフな年だった。今年の天気のように、予想のつかないパターンだ。例えば、金曜日のステージをレッキしたのは火曜日だったが、その間に豪雨があったので明日、ステージがどうなっているのか分からない。雨がはけ切っているのか、ステージは水浸しのままなのか。だから、いつだって試練だ。

Toyota

Q:昨日はコンディションのトリッキーな部分について、黒い泥は氷のようにスリッパリーだと話していた。このことについて、もう少し説明を。
KM:ステージはサンディで柔らかい部分が多いが、グリップはそう悪くないことは確か。土曜日のステージ、金曜日もいくつかのステージはそうだが、色が変わっている場所があるので、そこは間違いなくスリッパリーだと分かる。

Q:エサペッカ・ラッピ、昨年は初めてアルゼンチンに参戦したが、2回目の今回は違うチーム、違うマシンでの参戦だ。このイベントはどのように予想しているか。
EP:もちろん、誰にとってもチャレンジングになるし、天気ですごく難しくなる。自分はここでの経験が少ないので、結果的には、自分たちにとってはいい状況なのかもしれない。みんなは、こうしたコンディションはこれまであまり経験してきていないと思うので、そういう意味ではイコールだ。

Citroen

Q:今シーズンはここまで、ペースは見せているがリザルトがついてきていないように思う。自分の立場から、2019年をどのように表現するか。
EP:完璧な滑り出しではなかったのは確か。4戦でいいリザルトが一つというのは、自分が望んでいた状況ではない。不運もあったが、自分のミスもあったのはよくないね。前戦はチームとしても苦戦していたが、まだ先は長い。何も終わっていないし、もっと学んでいきたいと思っている。

Q:チームはアルゼンチンで素晴らしい戦績を誇り、のべ10勝をマークしているので経験も豊富だ。このことは、自分の自信を押し上げることにもなるか。
EP:もちろん、いい雰囲気にはなるが、ステージでそれを活かせるかどうかは分からない。チームの経験が自分の手に乗り移ってくれたらというのが正直な気持ちだが、それがうまく機能するかは分からない。だから、自分で学ぶしかないんだ。



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