シュコダ・モータースポーツは、アップデート版のシュコダ・ファビアR5がFIAホモロゲーションを取得したことを発表した。これまでWRC2を始め数々のFIA地域選手権、国内選手権のタイトルを獲得してきた強豪R5マシンの新型モデルは、昨年の12月にワールドプレミアを行っていたが、これで競技参戦への準備が整ったことになる。
アップデート版のファビアR5は、新デザインのヘッドライトが採用されてフロント周りの印象がさらに個性的なものとなった。同時に、パフォーマンスと信頼性に重点を置いたテクニカル面での改良が行われているという。
1.6リットルターボエンジンも、現行型からパワーとドライバビリティが改良されパフォーマンスが向上した。そのエンジンには、油圧制御が向上した新しいオイルポンプ、電動ウォーターポンプ、そして効率性を高めた新しい冷却システムが採用されている。
ターボのバルブ機構は電子制御となり、クランクシャフトとオルタネーター間で伝達されることで、加速時のエンジンパワーが向上した他、マニエッティ・マレリによるコントロールシステムや新型ディスプレイなども採用された。ギアレシオは、新しいエンジンの性格や強さに合わせて調整され、ロールケージは2019年のFIA規定に適合したものが装着されている。新型のステアリングはよりダイレクトな比率になっており、ホイールトラベルが長くなったことでよりトラクションが得られるようにもなった。
シュコダ・モータースポーツの代表、ミハエル・ハラバネクは「改良されたシュコダ・ファビアR5は、これまで成功を収めてきた我々のR5プロジェクトを継承するものだ」とコメント。
「プロジェクト全体は、当初予定したスケジュール通りに進んできた。FIAの新しい安全基準を遵守して合致させたことで、ホモロゲーションを取得することができた。今後は、新型マシンのローンチに専念し、同時にカスタマー向け車両の第1号の製作を始める」