FIAアジア−パシフィックラリー選手権(APRC)第2戦ラリーオブワンガレイ(ニュージーランド、グラベル)は5月5日、競技最終日となるレグ2に設定された8SSが走行された。このイベントで今季のAPRC活動を始動させたクスコレーシング勢は、前日総合12位と苦戦した4WD仕様トヨタ・ヤリスのマイケル・ヤングが、この日総合6位まで挽回。APRC勢単独リザルトでは4位でのフィニッシュを果たした。
「このリザルトには喜ばなくてはならないね」とヤングはフィニッシュでコメント。
「初日は一日を通してパワーが上がらず、それでフラストレーションがピークに達したのか、午前のループの最後のコーナーでスピンしてしまい、フロントのタイヤが小さなバンクにはまってしまった。幸い、そこにはスペクテイターがたくさんいたから、抜け出すのを手伝ってもらったが、1分以上をロスしてしまった」
「夜のサービスでエンジニアが問題を突き止めてくれたので、2日目は劇的に改善された。できる限りプッシュして、この日単独のリザルトでは3位に入ったのでチームに恩返しができた。今回の目標はポディウムに上がることだったので、あと一歩のところで届かなかったのは少し残念だが、ポジティブに捉えなくてはならない。2018年は信頼性に問題があってフラストレーションのたまる一年だったので、選手権でも速度域が高く走行距離の長いイベントを走り切ることができたことは、この先に向けての大きな自信になる」
また、クスコレーシングのチームメイトで、R1仕様のヴィッツでニュージーランドのラリーに挑んだ川名賢は総合18位/RC5クラス優勝を果たした。
ラリーの総合優勝は、大差をつけて前日を首位で折り返していたヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 AP4)。前日からの総合リードを4分以上広げて、ワンガレイ5度目の勝利を飾った。
「素晴らしいラリーだったし、リザルトも最高、まさに願っていた通り。(コ・ドライバーの)サマンサも、チームも素晴らしい仕事をしてくれたし、APRCでもマキシマムポイントが獲得できたので、パーフェクト」とパッドン。
「とにかく、このラリーに出てステージの楽しさを味わいたかった。世界でも屈指の好ステージだからね。今回は、ステージレコードも更新できたので、困難もあったがやりたいことは全てできた」
APRC次戦の舞台は日本。シリーズ初開催となるモントレーは、全日本ラリー選手権との併催で6月6−9日、群馬県を拠点に開催される。
APRCワンガレイ 最終結果
1. H.パッドン/S.グレイ(ヒュンダイ i20 AP4) 2:40:28.5
2. D.ホルダー/J.ファーマー(ホールデン・バリナ) +4:40.8
3. A.ホークスウッド/J.クレス(マツダ2 AP4) +9:42.6
4. M.ヤング/M.リード(トヨタ・ヤリスAP4) +11:15.5
5. J.ホークスウッド/A.パーキン(マツダ2 AP4) +12:12.3
6. 川名賢/竹下紀子(トヨタ・ヴィッツ) +30:22.