IRC第3戦サーキットオブアイルランドは4月7日、最終日となるレグ2の競技が行われ、シュコダモータースポーツのユホ・ハンニネン(シュコダファビアS2000)が、IRC初開催のアイルランド戦を制した。
初日、0.6秒の僅差でハンニネンを追っていたミケルセン(シュコダUK、シュコダファビアS2000)は、この日最初のステージでリードを奪い返すものの、すぐにハンニネンが反応し首位奪回。その後も5秒差内での接戦が続き、その差2.3秒で最後の4SSのセクションに突入した。
雨が降り出すこの重要な局面で、ミケルセンがスリップしてコースサイドの干し草に突入、40秒と痛恨のタイムロスを喫する。希望を捨てずにその後もアタックを続けるミケルセンだが、ハンニネンは残りの3SSも隙なく走り切り、今季初勝利をマークした。
「最も獲得するのが厳しかった勝利だが、同時に最も満喫できたラリー。最初から最後まで、ずっとミケルセンとバトルしていたんだからね。全部のステージでプッシュしなくてはならなかったが、最後には不運が訪れたのが僕ではなく彼だった。天候が変わりやすい難しいラリーだったから、今回は運次第だったと思う」と2010年のIRCチャンピオンであるハンニネン。
IRCターマック初勝利を目指した昨年王者のミケルセンは、タイムロスが響き44.2秒差の2位。
「素晴らしいバトルだったし、どうしてもこのラリーを勝ちたかったから残念。でもシーズンの滑り出しとしては、1勝2位2回で選手権でも首位に立っているので、この点では満足しないといけないね」
3位には、前戦アゾレスを制したヤン・コペッキーが1分39秒差で入り、シュコダ勢がポディウムを独占。この3人が、今季ここまでの3戦を1勝ずつ分け合っている。
プロダクションカップは、ギャリ・ジェニングス(三菱ランサーエボリューションIX)、2WDカップではシトロエンDS3 R3Tのマーティ・マコーマックが制し、コリン・マクレー杯も獲得した。
IRC次戦は5月11-12日のコルシカ。ペター・ソルベルグのチームからパトリック・フローディンの参戦が予定されている。