WRC第7戦ポルトガル:トヨタのタナックがチリに続き今季3勝目 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRC第7戦ポルトガル:トヨタのタナックがチリに続き今季3勝目

©TOYOTA

WRC第7戦はすべてのSSを終えて、トヨタのオィット・タナックが前戦チリに続いて今シーズン3勝目を獲得。2位にはヒュンダイのティエリー・ヌービル、3位にはシトロエンのセバスチャン・オジエが入っている。途中まで3番手につけていたトヨタのクリス・ミークは最終SSでリタイアし戦列を去っている。

HYUNDAI

競技最終日はSS16〜SS20の5SSで争われる。SS距離は51.77kmと短いが、首位タナックと2番手ミークは4.3秒、ミークと3番手ヌービルは4.9秒と接近しており、勝負の行方はまだまだ分からない状態だ。オープニングのSS16で先制攻撃を仕掛けたのはミーク。ベストタイムをマークして首位タナックとの差を2.4秒にまで削り、プレッシャーをかけていく。追われるタナックは、SS17を一番時計で終え、ミークとの総合タイム差を5.4秒にまで押し戻す。さらにタナックは続くSS18でもベストタイムをマーク。ミークとの差を8.1秒とし、首位の座をガッチリとキープした。

SS19、ここでベストタイムをマークしたのはヒュンダイのヌービル。このSSではミークがスピンを喫してタイムをロスしたため、その間隙を突いて総合2番手に浮上してみせた。このSS19を終えた段階でタナックとヌービルの差は16.6秒、ヌービルとミークの差は7.4秒となっていた。タナックにとってはひと息つけるマージンを得られたというところか。

Red Bull

そして迎えたSS20、パワーステージではMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスがステアリングを破損したままファフェのジャンプに突入しクラッシュ。コースを塞ぐかたちで止まってしまったため、後からスタートしたトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラはクルージングを余儀なくされてしまった。さらにトヨタ勢には不運が重なる。ミークはステージ序盤で路肩の石にヒットしステアリングを破損してしまい、なんとリタイア。これでオジエが3番手以上にポジションを上げることとなった。

M-SPORT

トヨタ勢でひとり残されたタナックはひるむことなくパワーステージで好走。3番手タイムをマークして勝利を獲得してみせた。タナックにとっては前戦チリから続く2連勝だ。2位にはヌービル、3位にはオジエという順位。以降4位にテーム・スニネン、5位にエルフィン・エバンスとMスポーツ・フォードの2台が続くかたちとなった。ドライバーズチャンピオンシップでは、2番手につけるタナックが首位オジエに2点差にまで迫ることとなった。

Red Bull

また、前日惜しくもデイリタイアを喫した勝田貴元は再出走を果たし、SS17、SS18、SS19でWRC2のベストタイムをマークするスピードを披露し存在感を見せた。順位こそ下位に沈んでしまったものの、今後につながる大きな糧となるはずだ。

次戦は6月13〜16日に開催される第8戦イタリア。暑くダスティなラリーが続くこととなる。

WRCポルトガル 暫定結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 3:20:22.8
2. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +15.9
3. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +57.1
4. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +2:41.5
5. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +7:08.3
6. K.ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5エボ) +10:34.2
7. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +11:28.2
8. J.コペッキー(シュコダ・ファビアR5エボ) +11:41.9
9. P.ルーベ(シュコダ・ファビアR5) +12:46.3
10. E.ベルグビスト(フォード・フィエスタR5) +14:28.4

21. 勝田貴元(フォード・フィエスタR5) +27:04.8



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