2012年APRC開幕戦ラリーオブワンガレイは4月1日、競技2日目となる8SS・123.32kmのステージ走行が行われ、シュコダファビアS2000を駆るチームMRFのクリス・アトキンソンが優勝。プロトンモータースポーツから参戦した昨年に続き同イベント2連覇を果たした。2位にはAPRC初参戦となるプロトンモータースポーツのパーガンナー・アンダーソン(プロトンサトリアネオS2000)が入った。
初日を首位で終えたことで、この日は走行順で先頭に立ったアトキンソンは、ダスティなグラベル路の砂利履き役に。スリッパリーなコンディションに苦戦しながも2位アンダーソンとの差はキッチリと意識し、28.1秒差を維持しての会心の勝利を決めた。
「マシンもタイヤも、何もかもがうまく働いた。プロトンワークスに立ち向かうのはタフな挑戦。でも、マシンは届いてからそのまま実戦に参戦した状態でも好ペースで走れたし、ラリーをコントロールすることができた。本当によかったよ」とアトキンソン。
一方、初めてのAPRCラウンドに挑んだアンダーソンは、「クリスは今日、先頭走行だったのに、いい走りだった。彼を捉えようとがんばったが、自分のドライビングだけではどうにもならず、彼がミスするかトラブルが起きるのを待つしかなかったね」
3位にはアトキンソンのチームメイトのガウラブ・ギル、4位はアンダーソンのチームメイトのアリスター・マクレーと、MRFとプロトン勢がトップ4を分け合った。
2WD部門では、1週間前に手術を受けた背中の痛みに耐えたカラムジット・シン(プロトンサトリアネオ=グループN、プロトンR3クスコラリーチーム)が部門勝利をマークして、2WDタイトル連覇に向け好発進。
打倒シンを目指したチームメイトの番場彬はこの日はシンを上回るタイムもマークしたが、SS12のスタート2.2kmでヒット。オンコースに復帰する際にドライブシャフトを破損し、悔しいリタイアとなった。番場の撤退で、ジュニアカップでは地元ニュージーランドのマイケル・ヤング(プロトンサトリアネオ=グループN )が初優勝を飾っている。
併催のニュージーランド国内選手権では、初日首位のエマ・ギルモアが(スバルWRX STI)が痛恨のパンクで後退。マット・ジェンセン(スバルWRX STI)が優勝を獲得した。
また国内戦陣の最終SSは今季から導入されたパワーステージとして行われ、初日にドライブトレーンのトラブルでリタイアしこの日を再スタートした元NZチャンピオンのクリス・ウェスト(三菱ランサーエボリューションIX)がベストタイムをマーク。NZパワーステージ制の初代ウィナーとなった。
APRC第2戦、ラリーニューカレドニアは4月28-29日に開催。