2012年APRC開幕戦ラリーオブワンガレイは3月30日、ニュージーランド北島北部のワンガレイでセレモニアルスタートを行った後、翌31日に競技初日となる8SS・159.96kmのステージ走行が行われ、シュコダファビアS2000を駆るチームMRFのクリス・アトキンソンが1分近くのリードを築いて首位に立った。2位にはプロトンモータースポーツのパーガンナー・アンダーソン(プロトンサトリアネオS2000)が続いている。
今季からファビアS2000を投入したことで注目のチームMRF。赤と白のチームカラーをまとった新マシンでの初実走となったシェイクダウンでは、アトキンソンとチームメイトのガウラブ・ギルがいきなり1-2タイムをマークし、プロトン勢を牽制する。
競技に入ると、SS1でアンダーソンがベストタイムをマークするが、チームメイトで昨年チャンピオンのアリスター・マクレーは先頭スタートのため砂利履き役に苦戦。さらに今季からDMACKタイヤを履くプロトンS2000勢の両マシンをパンクが襲う。
アンダーソンは、午後のセクションに入ってからも「タイヤがオーバーヒートしている感じがある」と語るなど、タイヤコントロールに苦慮している模様だ。
一方、走行順2番手のアトキンソンは「午前は路面に砂利が残っていて苦労はしたけど、P-Gが速かったから、明日も彼から目を離せない。僕らはまだマシンに慣れている段階だから、走行を重ねていくほど良くなっていいる。明日は少し雨が降ってグラベルが湿ってくれるといいけれど」と謙虚に語りながらも、この日を終わってみれば59.8秒と大量マージンを築いての首位に立った。
2WD部門では、今季プロトンR3クスコラリーチームから参戦する番場彬(プロトンサトリアネオ=グループN仕様)はチームメイトであるカラムジット・シン打倒を目指すが、午後のセクションでサスペンションのブッシュを破損しスローダウン。1分17秒差の2位から巻き返しを目指す一方、ジュニアカップでは52.9秒差をつけてのトップに立っている。
併催のニュージーランド国内選手権では、エマ・ギルモアが(スバルWRX STI)が首位。17.9秒差でキングスレイ・トンプソン(三菱ランサーエボリューションX)が続き、こちらは激戦を展開している。
競技最終日となるレグ2には、8SS・123.32kmが設定されている。