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WRCイタリア:ソルド「すべてのことが勝利につながった」イベント後記者会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCイタリアのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。最終ステージでのオィット・タナックのトラブルにより優勝を手にしたダニ・ソルドは、それまで自身が見せてきた一貫性のある好パフォーマンスが勝利につながったとラリーを振り返った。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者

Red Bull


1位:ダニ・ソルド=DS(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
1位:カルロス・デル・バリオ=CDB(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
2位:テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)
2位:ヤルモ・レーティネン=JL(Mスポーツ・フォードWRT)
3位:アンドレアス・ミケルセン=AM(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
3位:アンデルス・ヤーゲル=AJ(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
アンドレア・アダモ=AA(ヒュンダイ・シェル・モビスWRTチーム代表)

Q:ダニ・ソルド、自身2度目の優勝、おめでとう! 週末を通して見事なパフォーマンスを披露していた。今の気分は。
DS:本当にいい週末だった。オィットの最終ステージでのミスはあったが、すべてがこの勝利につながっている。

Q:ポディウムの頂点に立つのは2013年以来。これほど久しぶりに優勝するのはどんな気分だったか。
DS:ポディウムに立てば、いつでも素晴らしい気分だ。トップなら、なおいい気分だが、自分にとって今回はとてもポジティブだ。常にいいペースで戦っていた。オィットとはかなり離れてしまったが、自分たちも本当にいいペースを出せた。どのステージでも戦いに絡んでいるのは、いいものだよ。

Q:週末を通して好ペースが続いたことは、自信を大きく後押しするはずだ。ポルトガルやメキシコでの残念な結果は、これで帳消しになったか。
DS:ポルトガルは本当にガッカリした。ラリーは順調のように見えたし、好きなステージだった。メキシコも小さなトラブルがあったが、ラリーとはそういうものだしトラブルを抱える時もある。でも今回は優勝できたし、苦しい時のことはもう忘れて、先のことを楽しみにしているよ。

Q:次の参戦はいつだろうか。フィンランドかも?
DS:じゃないかも。自分には分からないね。

Q:もっと参戦を増やしたいと思っているか。これで優勝もマークしたし、今回は非常にコンペティティブだった。
DS:いや。正直、今年の自分の計画は最大で8-10戦に参戦することなので、予定どおりに進める。自分の好きなラリーに出られるのはとてもいい。楽しめるし、勝ちたいとも思う。気持ちは変わらない。もちろん、今年契約したとおりの8戦は出たいと思っている。

Q:カルロス・デル・バリオ、前回ポディウムに上がった時も一緒だった。また一緒にダニとポディウムの頂点に上がることはイメージしていたか。
CDB:イエス。2018年の初めにまた組み始めてから、そう感じていた。メキシコとアルゼンチンでは2連続ポディウムに上がり、そこからはドイツでのコースオフの不運もあったが速さはあったし、今日はいろいろあったが報われた。だから、特に彼のことを考えるとうれしいよ。それだけの走りをしたし、チームも1年を通じて膨大な努力を注いできた。まだ開発を進められる部分があるので、今後に向けても自信がある。素晴らしいラリーになったこともうれしいね。会見の席でヤルモ(レーティネン)の隣に座ることができて、うれしいよ。この人も自分と同じ新入りだからね! 僕が彼より5カ月先輩。

Q:フィニッシュラインでオィットにトラブルがあったらしいと聞いた時の状況は。ほろ苦い感じだったかと思うが。
CDB:映像をよく見てみれば分かると思うが、自分たちは何が起きていたのか分かっていなかった。携帯に情報は届いていたが、どうなっているのかよく分からず、ポディウムエリアに来てファンや他の人たち、ヒュンダイのチームメイトの顔がハッピーだったのを見て、自分たちがウイナーなのだと分かったんだ。もちろん、オィットや彼のチームのことはとても気の毒に思う。週末をとおして素晴らしい走りを披露していたんだからね。でも、これもラリーの一部だ。

Q:テーム・スニネン、自身2度目のポディウムフィニッシュおめでとう。今回は、素晴らしいペースを一貫して出していた。ラリーをスタートする時点で、この結果は想像していたか。
TS:正直、していなかった。ラリーはチャレンジングだし、今回はコ・ドライバーも替わって、ラリー車に一緒に乗るのはシェイクダウンが初めてだった。チームワークの面でもっとチャレンジングになるかと思っていたが、順調に進んだ。金曜日の朝、最初のステージでベストタイムをマークできたので、最高のかたちでコンビを始めることができた。

Q:最終日はペースを判断するのが少し難しかったと見えて、かなり保守的にスタートしていたと言えるのでは。その後、速さを上げて、いつもどおりの速さに戻った。この最終日はどれだけタフだったか。
TS:正直、最終日はかなり難しい日だった。最初は、計画としてはマシンを無事に持ち帰ることだったが、マシンがとても扱いにくかった。その後にステージでペースに乗り、限界まで走り始めた。それからは、マシンは素晴らしい走りができるようになった。でも、最終日はいいリズムをつかむのが難しい日だったよ。

Q:次は母国ラウンドだ。今回は2位に入ったが、ラリーフィンランドではもっと上を目指すのでは?
TS:フィンランドでは、どんな可能性もあると思う。オィット、セブと同じチームにいた経験があるから、フィンランドでは速くなれると信じているよ。もちろん、チャレンジングなラリーになるし、すべてが完璧でなくてはならない。ポディウムに上がりたいのなら、いいラリーをするしかない。

M-Sport


Q:ヤルモ・レーティネン、WRCに戻ってきたね。最後にポディウムに上がったウェールズでは2位に入っていた。戻ってきた今回のサルディニアでも2位だが、ふたりでの初参戦がこんなに順調に行くと思っていたか。
JL:なんの想像をする時間もなかったよ。あっという間にすべてが決まったからね。とにかく現場に入って、そのままシェイクダウンのスタートラインにいたんだから。

Q:とても順調に進んだ。この若手はどれだけトレーニングしなくてはならなかったか。すごく飲み込みが早いことは分かっているが。
JL:マシンの中でお世話をする必要はなかったよ。彼がどれだけできるかは知っていたし、一緒に走れてとてもよかった。自分の仕事に専念できたし、ステージの間に分析することもできた。

Q:これまで長いキャリアで乗ってきたなかで、彼のパフォーマンスをどう感じたか。
JL:自分が感じたのは、週末をとおして信じられないほど一貫性があったことだ。高いリスクを負うこともなく、危ない場面もなかった。金曜日は1回スピンがあったが、あのコーナーで何が悪かったのか、自分たちでもまったく分からないんだ。

Q:アンドレアス・ミケルセン、大変な一日だった。エルフィン・エバンスの上に行くことを目指して、やり遂げた。最終的にポディウムに上がったが、今の気分は。
AM:とてもいい気分だよ。自分が熟知しているステージで7秒なら逆転できる可能性があると思っていたから、もっとタイムを詰めなくてはならなくなり、大変だった。最初のステージを終えた時点で7秒詰めなくてはならないと思っていたのが、14秒になったので(SS15にクリス・ミークのダストでスローダウンを余儀なくされた案件で審査委員会がエルフィン・エバンスに7秒救済を決定)不可能だろうと思った。でも、あきらめずにプレッシャーをかけ続けると決めた。そうすれば、彼も抑えることができなくなる。そして、その計画が完璧に進んだ。本当に限界まで攻めたから、あきらめなかったことで3位に入れて、本当にうれしいよ。

Q:もしエバンスに追いつけなかったら、チームがティエリーを上に上げる戦略に出るかもしれないと思っていたことも、モチベーションになったか。
AM:そうだね。もし、自分がエバンスに追いつけなかったら、もうドライバーズ(タイトル)のためには走らない、もう手遅れだから、ティエリーの力になろうと自然に思うだろう。でも同時に、エバンスに追いつこうと攻めて自分に何かあっても、マニュファクチャラーズ選手権の面ではティエリーがいると思ったので、リスクを恐れずにプッシュすることができた。本当にうまく行ったし、今日はステージもすごくよかった。

Q:厳しいシーズンになっているし、2戦スキップしている。今回のようなパフォーマンスを披露したことで、全戦出てもいい才能のあるドライバーであることを証明できたと感じるか。
AM:もちろん。全部のラリーで走りたいし、ほとんどのドライバーがそうだと思う。でも、自分たちのパフォーマンスは浮き沈みがあることも確かだし、出ていないラリーも何戦かある。もちろん、どのラリーでも一貫性を保ちパーフェクトにしたいと思っているし、必死にがんばっている。だから、この先のイベントを楽しみにしているよ。

Hyundai Motorsport GmbH


Q:アンデルス・ヤーゲル、今日は7秒差のエバンスをかわす計画だったが、それが突然14秒になった。この時点で、かなり高い壁になっていたようだが、最終日午前の段階でふたりはどれだけ気合いが入っていたか。
AJ:最初の1本を終えた時点でジャブをくらった感じだった。エバンスの数秒が復活したからね。でも、正しい決定だったとも思う。それでも、アンドレアスも言ったように自分たちはあきらめなかった。しっかりプッシュした。ミスが出ることもあるが、今回は避け切った。だから、このようなかたちで日曜日を終えられて本当にいい気分だ。今回はポディウム争いがメインのターゲットではなかったが、最終的に3位に入ったこともすごくよかった。

Q:最終ステージ入る前は、ベルトを締め直したか。
AJ:すでに目一杯に締めていたよ。彼が攻めることは分かっていたからね。他のみんなのことも祝福したい。今回のポディウムはたぶん、今シーズンでは珍しい顔ぶれだと思う。特にダニとカルロスは、本当に勝利にふさわしい走りをした。

Q:アンドレア・アダモ、ラリーでは何が起こるか分からないし、最終ステージでは本当にたくさんのドラマが起きた。結果が判明した後、トヨタのエリアに直行してトミ・マキネンとミア・ミエッティネンを労った。本能的な行動だったのか。
AA:正直に言えば、そのとおりだ。自分たちも過去に、同じ思いをしたからね。それに今年は、チームマネージャー同士、一緒に取り組んでいることもあるし、特に将来のルールについてたくさん話もしている。我々は結局、同じ現場で働いているもの同士だしね。だから、最初に感じたことは、トヨタに行くことだった。自分は感情的なイタリア人だから、そう感じたのかもしれないけどね。あのエリアに入ってミアが涙を浮かべているのを見て、自然に彼女をハグしていた。何も言わなかったよ。かける言葉なんて、なかったからね。

Q:ダニとアンドレアスのパフォーマンスについて、今回はとても力強い走りを見せたが、今回、それは予想していたか。
AA:言えるのはひと言だけ。みんなに感謝しなくてはならない。今年が始まってから、WRCのみんなに言ってきたことを見せてくれたんだからね。自分は彼らからベストの力を引きだしたいと思っているだけだ。彼らと人間関係を築き、ベストのパフォーマンスが出せるようなモチベーションを高めたり、支えようとしている。彼らは、本当にうれしく思う走りを見せてくれた。チームとして一緒に取り組み、自分たちが期待することをやってきてくれている。だから、特に最終日は、ティエリーとニコラがトラブルを抱えるなかで、ダニとカルロスは素晴らしいラリーをしてくれたが、アンドレアスとアンデルスも見事だった。差がさらに7秒開いた後、彼らはタオルを投げるかもしれないと思ったが、彼らはさらにモチベーションを高めた。本当に心を打たれたよ。だから、この4人には、感謝してもし切れない。

Q:そして次のフィンランドだが、サードカーに乗るのは誰になるのか。
AA:何人かのメディアからは名前を挙げられたが、明日まではそのことを考えたくないね。

Q:最速でいつ分かるか。エントリーリストが発行される時か。
AA:一番遅いタイミングでなら話すことができるよ(笑)。正直、3人目については、ここまで自分にとっても「?」だ。

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