フランスの若手F1ドライバー、ピエール・ガスリーが、この週末、母国で開催されているフランスGPに向かう途中、ヤギの大群に道を阻まれ、その後トラクターに先導されるというハプニングに遭遇した。幸い、通りがかった同郷フランス出身でWRC6連覇王者のセバスチャン・オジエにポールリカールサーキットまで送り届けてもらって事無きを得た。……超高速モードで。
いったい、どういうことなのか。
郊外にあるポールリカールサーキットは美しいロケーションで有名だが、レースの週末はひどい渋滞でも知られている。愛車のアストンマーチン・バンテージで出かけたガスリーもまた、その憂き目に遭ったのだという。その4リットルツインターボV8エンジンのバンテージがヤギの大群に道を塞がれてしまったため、地元の農夫がトラクターに乗せてくれたのだが、ガスリーの普段の速度とはかけ離れているほど遅かった。
そこへオジエが颯爽と登場し、格段に速い方法でフランスが誇るF1サーキットまで送り届けることを申し出たことで、ガスリーは滅多にないナビシートに座るチャンスに恵まれた……
というストーリーで、ガスリーのWRカー同乗体験を収めた動画をレッドブルが公開した。
この経験にガスリーは「もう、メチャクチャな経験だったよ。オフロードを走ったのは人生で初めてだったし、本当にアメージングだったと言えるね。あのマシンにも、それを操るセブにも最高に感激した。どれだけ彼がプッシュできるのかを目の当たりにして、信じられない気分だったよ。F1マシンとは、全く違うね。でも、クルマに乗っていて自分がコントロールできないのは好きじゃない。自分はセブの隣に載せてもらっていたから、もちろん安全性は完璧。あちこちでドリフトしてばかりだった」
一方のオジエは、スキルの高いドライバーを同乗させるのが大好き。F1はいつもチェックしていて、レッドブルのF1マシンをドライブしたこともある。
「2年前のことだったが、素晴らしい経験だった。夢が叶ったんだからね」とオジエ。
「いつかまた、チャンスがあればと思っているよ」