FIA公認の単独サプライヤーとしてR4キットを開発しているオレカは、6月14日のワールドモータースポーツカウンシルで行われたミーティングでの承認を受けて、R4キットを装着したマシンのWRC参戦が2020年から認められることを発表した。
2018年4月にFIA地域選手権や複数国の国内選手権での公認を取得しているFIA R4キット(2020年からの呼称は「ラリー2キット」)が、最高峰クラスに参戦できるようになる。同キットはこれまでに16キットが8カ国に販売されているという。現在、このキットに興味を持っているチームとして、Milano Racing、Rally Technic、Riku Tahko Rally Consulting、Signed Streets Motorsport、Pro Racing、RC Competicion、ASM Motorsportを挙げている。
4月には、ラリーサウスアフリカでヘルゲン・フェッケンがラリーテクニックからトヨタ・エティオスR4で参戦。初日は全ステージ、2日目も8SS中5本でベストタイムをマークする圧勝を飾っている。またフランスでは、ラリーテレ・デ・カウッシーで、ミラノレーシングから参戦したビンセント・デュバールが総合8位に食い込んだ。R4キットマシンでの初実戦となったこのラリーから1ヶ月後、ラリーテレ・デ・カスティーンでも総合8位に入るなど、国内選手権レベルでは参戦実績も増えている。
8月に開催されるWRC第9戦ラリーフィンランドでは、SS1として設定されているHarju 1 Super Special(2.31km)で、R4キットを装着したMINIがコースカーとして走行を披露するという。
オレカの総裁ユーグ・ド・ショーナックは「FIAが2020年からWRCにR4キットの参戦を認めてくれたことをうれしく思う。非常に重要なステップであり、最高の形でこのクラスの開発を披露することができる。このことで、チーム、ドライバー、国内レベルの関係者に、新しいチャレンジに挑むための新たなチャンスをもたらすことになるだろう」とコメントした。