ベルギー国内選手権と英国国内選手権が懸かったイプルーラリーで、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5がトップ3を独占した。
選手権外でエントリーしたVWドライバーのクレイグ・ブリーンはSS4からラリーをリード。最初の3SSをリードしていたケビン・アッブリングもVWだった。ドライバー達がコーナーをカットするのでパンクや、豪快なアクシデントも続出。ヒュンダイi20 R5で参戦したオーレ・クリスチャン・ベイビーは、マシン全焼の憂き目に遭っている。
英国選手権部門では5台が激戦を展開していたが、英国チャンピオンのマット・エドワーズがライバルを引き離し、総合6位で部門トップフィニッシュ。部門2位はヒュンダイのトム・ケイブだった。一方、レイ・イエーツとマーティン・マコーマックはクラッシュを喫している。英国ジュニア部門のトップは、この部門でラリーを通してリードを握ったフィエスタR2Tのジェームス・ウィリアムズ。
マスター部門のイベントでは、ティエリー・ヌービルがヒュンダイi20クーペWRCで優勝を飾った他、エリック・カミリは新型のフォード・フィエスタR5 EVOのプロトタイプでデモ走行を披露した。一方、フランスではセバスチャン・ローブがラリー・テレ・デュ・オーバール(グラベル)にヒュンダイi20 R5で参戦したが、SS2でステアリング破損を喫している。
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ケニアのWRC候補イベントとして7月5−7日にナイロビのカサラニをスタートして開催されるサファリラリーには、国内戦マシン30台、地域戦マシン21台がエントリーしている。金曜日の午後、市街地でスーパーSSを行う以外は、ラリーのほとんどはナイロビからナクルに向かう主要道路の西側で開催。全て赤道の南側で、本拠地はレイク・ナイバシャ沿岸のソパリゾートに置かれる。全14SSの総距離は268km。リエゾンを含めた総走行距離はサファリラリーとしては史上最短の811kmとなる。当初の予定はもっと短かったが、今年初めの豪雨によりルート変更を余儀なくされた結果、わずかに延長された。
WRCカレンダーへの復帰が期待されていることから、ヒュンダイとMスポーツがスタッフを派遣してラリーを視察する予定となっている。このイベントは、FIAアフリカラリー選手権の第4戦として開催され、同シリーズでは現在、シュコダ・ファビアR5を駆るケニア出身のマンビール・バリヤンが首位に立っている。バリヤンはザンビアで開催された前戦でも優勝を飾っている。
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インドのマニュファクチャラー、マヒンドラが、国内のラリー選手権に参戦するマシンとして、これまで使用してきたXUV500に変えて、小型のXUV300のR2Tで参戦することになった。ガウラブ・ギルとアミラジット・ゴシュがドライバーを務める。このマシンは1.2リットル3気筒ターボエンジンを搭載し、今週開催されるインド選手権の2019/2020シーズン開幕戦、ラリーオブチェンナイで実戦デビューを果たす。マヒンドラのスポンサーであるMRFと、ギルの新スポンサー、JKタイヤ、両契約が対立する問題については、現在も解決の道を探っているところだという。
(Martin Holmes)