英国で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、ペターとオリバーのソルベルグ親子がシュートアウトファイナルでそれぞれ2位と3位でフィニッシュ、揃ってポディウムに上がった。優勝は、フォルクスワーゲン・モータースポーツの最新オール電動マシン、I.D. Rを駆るロメイン・デュマが飾った。
3つのメインアリーナで展開されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの週末、全てのアリーナで走行を披露したのはソルベルグ親子だけ。2人は、ヒルクライム、フォレストラリーステージ、そして今年初めて導入されたドリフトアリーナにも登場した。
プロドライバーとしての立場からの引退を表明したペターにとって、今年のグッドウッドはお別れツアーの一環としての特別な思いを抱いての参加となった。世界のファンに感謝を伝えるために登場したが、その速さは健在。シュートアウトのファイナルも、優勝目前だった。ペターが会期中に走行を披露した自身所有のスバル・インプレッサWRC2002は大いに注目を集めたが、この日曜日午後は世界ラリークロス選手権でチームズタイトルを獲得したフォルクスワーゲン・ポロR スーパーカーで登場した。
「とにかく素晴らしいイベントだ」とペター。「最後に参加したのは2008年だったが、ここでは楽しい時間を過ごせる事は分かっていた。でも、今回はとにかく最高。信じられないよ」
「シュートアウトのことはあまり考えていなかったが、最初のタイムがデュマに続いての2番手だった。僕の事は分かっているでしょ。そこからは真剣モードだったよ! 日曜日の午前、雨が降っていた時はベストだったので、もっと雨が降ることを期待していた。そうすればチャンスがあったが、ドライになるとID R.に勝つのは厳しい。2位でも、このイベントの締めくくりとしては完璧だ。フォルクスワーゲン・モータースポーツのファミリーとしては、1-2-3だからね。自分の息子と一緒にポディウムに上がれるなんて、本当に感動的。格別だ」
オリバーは、父が世界ラリークロス選手権でドライバーズタイトルを獲得したシトロエンDS3 で3位に入った。オリバー自身もこのマシンで、昨年のラリーXノルディックのタイトルを獲得している。さらに会期中は、初参戦のアメリカン・ラリー・アソシエーションシリーズで初優勝を飾ったスバル・モータースポーツUSAのWRX STIでも走行を披露し、ファンを沸かせた。
「最後にこのイベントに来た時、自分はまだ6歳だった」とオリバー。「あまり覚えていないけど、今回は絶対に忘れる事はできない。ハンヌ・ミッコラ、トム・クリステンセン、ミカ・ハッキネン、そしてもちろん自分の父と同じ場所でドライブできるなんて、本当に特別な気分だ。シュートアウトも最高だった。最初のコーナーがうまくいかなくてアンダーが出てしまったが、その後は全力を尽くしたよ」
ペターは自身のFacebookページで、グッドウッドの表彰式の様子を収めた動画を公開している。