今週のラリーフィンランドにMスポーツ・フォードからエントリーしていたヘイデン・パッドンだったが、7月29日に行われたテストでクラッシュ。Mスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーは、マシンのダメージが大きく、木曜日のスタートまでに修復が間に合わないことから、参戦を断念することを決めた。
ミルナーがwrc.comに語った内容によれば「ある走行でコース上に石がはじき出され、6速右コーナー上の視界に入らない場所に出てきた」という。
「サンプガードの下部に石がヒットし、マシンが放り出された。彼らは手の出しようがなかった。どんなコーナーでも、石で弾かれて飛ばされたら、どうにもできない。これは、テストにはつきものだ。前の走行で弾き出されたものを見つけるのも、自分が最初になってしまう」
ミルナーは、パッドンが代わりのラリーに参戦できるための可能性をMスポーツが模索することも明かした。
「マルコム(ウィルソン、Mスポーツのマネージング・ディレクター)の最初の反応は、彼をスタートさせる方法を見つけることだった」とミルナー。「しかし、それは不可能だった。他のマシンを間に合わせる事もできなかった」
「ヘイデンにとっては、悪夢のような状況だ。今、彼は不運のどん底にいる。残念ながら、エントリーするマシンでテストをすればリスクが伴うものだ」
パッドンは、初めてテストでフィエスタをドライブした際には、感激していたという。
「8ヶ月ぶりにWRカーに乗ると、どんな感じになるのか分からなかった」とパッドン。
「最高のフィーリングだった。離れていたことがなかったような感じだった。最初の数km走っただけで、すぐに感触が戻ってきた」「フィンランドでは、自分に自信を与えてくれるマシンが必要だ。このシャシーはまさにそのもの。すぐに感触が得られる。」
Mスポーツ・フォードは、既にエルフィン・エバンスがラリーエストニアで負傷したことでフィンランドを欠場。ガス・グリーンスミスが代わりにエントリーするという事態に見舞われている。