ラリートルコ、デイ2終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。ラフな路面に雨まで降り出し困難を極めたトルコの初日を、首位で折り返したエサペッカ・ラッピ。速度域の低いテクニカルなステージを苦手としていることを明かし、内容に満足を見せた。
[シトロエン・トタルWRT]
シトロエンC3 WRC
■エサペッカ・ラッピ/総合首位
「もちろん、いい一日だったよ! トラブルは一切なく、C3 WRCで思い通りの走りができた。賢明なアプローチで適切なリズムをつかみ、できる限りラインに留まったことがよかったのだと思う。低速でテクニカルなステージはあまり好きではないから、今日の自分のパフォーマンスはうれしい。でも、まだ先は長い。今の流れを維持していかなくてはならない」
■セバスチャン・オジエ/総合2位
「本当にトリッキーな一日で、この順位で今日を終えられてうれしい。午後最初のステージでフロントバンパーのスプリッターをなくしてしまい、それでループの終盤に向かってエアロダイナミクスに影響が出たのだと思う。明日のコンディションは今日ほどラフにはならないと予想されているが、それでもとてもトリッキーなセクションがあるので、トラブルなしに走り切らなくてはならない。今回もビッグファイトになるかもしれないと思っている。ハードなプッシュを期待していいよ!」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合3位
「午前のループは、思い通りの滑り出しにならなかったのは確かだ。特に、木曜日の夜はアンドレアスとタイでステージウインを獲れていただけにね。マシンが思う通りに動いてくれず、走行順2番手で砂利掃きもしなくてはならなかったのでグリップやトラクションが不足していた。必死にがんばったが、午後に運気が向いてくるのを待たなくてはならなかった。SS5はいい走りができたが、重要だったSS6はトリッキーなコンディションだった。実はステージ前にパンクしたので、ソフトなタイヤと交換しなくてはならなかった。ハードにプッシュして、終盤は雨の助けもあってベストタイムをマークして、戦いに戻る事ができた。ラリーはまだまだ終わりではないが、土曜日はもっとポジティブな気持ちで臨まなくてはならない」
■アンドレアス・ミケルセン/総合5位
「最高の滑り出しができたが、午後は運気が一転して、悔しいし残念だ。木曜日はスーパーSSでベストを獲ってうれしかったし、午前のループもコンペティティブでクリーンな走りができた。しっかり戦いに絡んでいたし、フィーリングもよかった。このラリーはとても複雑で、どこでアタックするか、どこで力を抜くかを理解していなくてはならない。午後は苦戦した、特にSS6だ。コンディションと自分たちのタイヤチョイスでアイスのステージのようになり、とにかくグリップしなかった。マシンは滑って、かなりタイムをロスした。できる限りのベストは尽くしたよ」
■ダニ・ソルド/総合6位
「コンペティティブな形で一日を終えられた。残念ながら最初のステージでパンクをしたことで、出ばなをくじかれた。パンクをしやすいラリーではあるが、何かがおかしいことも気付かなかったほど。タイヤ交換でタイムロスするよりも、ステージを走り切ることを選んだが、正しい選択だった。かなりタイムをロスしたが、もっとロスが大きくなるところだった。自分は、他の人の不運を願うような人間ではないが、このラリーは長いし予測不可能だ」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■テーム・スニネン/総合4位
「かなりいい一日だったし、マシンの動きも良かった。速く走ることと慎重にいくことのバランスをうまく取るのは難しいものだが、今日はそれができたと思う。ルーズな石が多く、パンクをしないよう、ゆとりをキープしなくてはならない。今は、あまり目標を高く掲げたくはない。今のリズムには満足しているし、バランスもいい。でも、先は長いので、もちろん何が起きても不思議ではない」
■ポンタス・ティデマンド/総合10位
「今日は誰にとっても本当にトリッキーな一日だったが、自分としてはこれが経験できてよかった。最初のステージではパンクがあったが、それ以外は本当にクリーンな走りができた。上位のペースはすごく速いし、トップ勢はかなりプッシュしているのは間違いない。でも、自分たちも近い走りができるセクションがあることも既に分かっているので、そこの部分に専念しなくてはならない。明日は、走行順が1番だが、今日のような深い轍を走らなくてもいいということでもあるので、楽しみにしているよ」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
「午前は、まずまずのループだった。ループの最後のステージではリズムはあまりよくなかったが、それ以外は自分の経験が不足していることを思えばそう悪くない。午後の2本目で雨が降ってきた時は、本当に難しかった。最後のステージは雨がひどくなると予想したのでミディアムを2本、セーブしていたが、最初のステージで自分たちのハードタイヤが全くなくなってしまったので、中盤のステージで雨がひどくなった時には氷の上を走っているようだった。他の2本はよかった。この1本だけで、かなりタイムをロスした。自分たちの速さはOKだったし、まだラリーに残っている。先は長いし、何が起きても不思議ではない」
■オィット・タナック/総合8位
「このコンディションを先頭で走るのを楽しむのは難しいが、午前は去年よりもマシンのフィーリングが格段によかったので、チームが行ってくれたマシンの改良はうまくいっている。2ループ目は道がさらにラフになるので、もっと厳しくなることは分かっていたが、天気によってさらにトリッキーになった。自分たちは真ん中のステージでパンクした。ここは賭けのようなところがあるし、今日は僕らには運がなかった。もちろん、願っていたような一日ではなかったが、まだ先は長いので走り続けて結果を待つしかない」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合9位
「午前中はうまく滑り出せた。SS2はハードにはプッシュしていなかったのに、タイムは驚くほど良かった。次のSSでは慎重になりすぎたが、SS4でいいタイムを出して埋め合わせができた。マシンは順調だったが、午後はもっとラフになることは分かっていた。SS5でリヤバンパーをなくしてマシンの中がうるさくなり、ペースノートに集中するのが難しかった。右コーナーをカットして、1本パンクした状態でステージを走り切らなくてはならなくなった。最後のステージではSS6よりも雨がひどくなると予想していたので、自分たちがハードを履いていたのは選択が間違っていた。これでかなりタイムをロスした。でも、これもラリー。うまくいかないこともある。このラリーでは、まだ何が起こるか分からないので、前を向いて行かなくてはならない」