8年ぶりに開催されたニュージーランド最長のグラベルイベントとして知られるのヒルクライム、レース・トゥ・ザ・スカイが4月18−19日に開催され、ニュージーランドの伝説的ドライバー、ポッサム・ボーンのSUBARU WRC98で参戦したアリスター・マクレーが優勝を飾った。
ポッサム・ボーン・モータースポーツから参戦したマクレーだが、イベント中はエンジントラブルにも見舞われ苦戦。しかし、エンジン交換を行い、最も重要となる19日午後のファイナルランまでにトップスピードを取り戻した。
このイベントには、8回の優勝経験を誇る“モンスター”こと田嶋伸博がスーパー86ヒルクライムで参戦していたが、何100mものコースオフを喫しマシンのダメージで続行不能に。「マシンも僕のハートも破れてしまった」と田嶋はコメント。
最も手強いライバルが脱落したマクレーは、2位以下に7秒近い差をつけての優勝を飾った。
「とても苦しんだイベントだった」とマクレー。「土曜日は経験を積んでいたようなものだったが、日曜日の予選ではマシンが止まった。僕がその時何を口走ったかは、子どもたちのためにここでは言わないが、もちろんとても落ち込んだ。でも、それから、待てよ、スペアエンジンがあるじゃないかと思い直したんだ」
「交換する時間はとてもタイトだったが、ポッサム・ボーン・モータースポーツのメカニックたちは信じられないような仕事をしてくれた。ここでの、ポッサムの存在の大きさはよく分かっているから、彼のマシンで参戦することができて、本当に素晴らしい週末だったよ」
またこのイベントでは、16歳になった故ポッサム・ボーンの末子、スペンサーが、最も速いタイムをマークしたニュージーランドドライバーに贈られるポッサム・ボーン・メモリアル・トロフィーのプレゼンターとして登場。1050m上るヒルクライムコースに同乗した感想を聞かれ「セーフティカーに乗っていたから、すごく遅かったんだよ」とコメントを残した。