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MHのWorld Rally News:FIAが若手ラリードライバー育成プログラムを発表/WRCプロモーターのシースラがCEO退任

©FIA

FIAが革新的なラリードライバー育成プログラム「FIAラリースター」を発表した。グローバルに才能ある若手ドライバーを発掘し、トレーニングを行って育成していくという。対象年齢は17〜25歳で、最も優れたドライバーには、FIAと協力パートナーが設定するプログラムでWRCに参戦できるチャンスが与えられる。

世界各地でのラリー育成戦略の柱となるFIAラリースターでは、次世代ドライバーの志望者促進と、プロドライバーになることを目指す高いポテンシャルを持った若手の発掘を目指す。このプログラムに投資するのは、FIAイノベーション・ファンド(FIF)で、FIAのコミュニティに継続的な利益をもたらすような、高い影響力のある戦略の支援を目的とした基金。当面のプランとしては、デジタル・モータースポーツに集中して、ドライビングシミュレーターやFIAラリースターパートナービデオゲームを使うほか、量産車のスラローム競技、モーターカーナで展開していく。

プログラムの第2段階としては、ヨーロッパ、中東、北アフリカ、アフリカ、アジア−パシフィック、南米、北米で、FIAによる6大陸ファイナルツアーを実施。ASNが選出した選抜ドライバーがXCクロスカーでタイムアタックを行い、各6大陸からひとりずつと世界全体で女性ひとりの計7人に絞る。この7人は、シーズンを通しての集中トレーニングに参加。これには個人指導、テストセッション、ラリー3マシンでの最低6戦の参戦が含まれるという。

この育成プログラムでは、最も期待の持てる若手4人(うち最低ひとりは女性)を選出し、ジュニアWRCに参戦する。この4人はその後、2シーズンにわたってラリーでの勝利やタイトルを目指して戦えるポテンシャルを発揮することが求められ、最終的に1名が閃光に残る。勝ち残ったFIAラリースタードライバーには、WRC3にフルシーズン参戦する権利が与えられる。

FIAのラリーディレクター、イブ・マトンは「FIAラリースターは、世界中でラリーの認知度を高めるために設定したものだが、同時にあらゆる人材から、それが誰であろうと男性であろうと女性であろうと、将来のWRCチャンピオンになれる次世代ドライバーをスカウトして養成することを目指している。デジタル・モータースポーツやモーターカーナといったグラスルーツの競技で展開することで、多くの情熱ある若手にチャンスを与えることができる。最も期待の持てる人材には、そのドライバーに合わせてカスタマイズしたプログラムを与え、最終的にWRCへの参戦につなげる。FIAラリースターを通じて、将来の世界チャンピオンを発掘できることを期待している」とコメント。

このプロジェクトの公式ローンチは、6月中旬にタイで開催されるFIAスポーツカンファレンスで行われる予定だ。

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今季のWRC最初のグラベルラリーとなるラリーメキシコの準備として、ヒュンダイのオィット・タナック、ダニ・ソルドが、2月27−29日に北ポルトガルで開催されるラリーセラス・デ・ファフェにi20クーペWRCで参戦する。

ポルトガルからのニュースとしてはさらに、ブルーノ・マガリエスが今季のERCにヒュンダイi20 R5で全8戦に参戦することが決まっている。一方、メキシコのWRC関連のニュースでは、レオンからシラオの高速道路が完成し、この地方での道路環境が格段に改善された。これまで、グアナファト空港に向かう直通の道はかなり狭く、交通渋滞が慢性化していた。

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WRCプロモーターのCEO、オリバー・シースラは先週、現職から退くことを発表した。しかし後任についてはまだ決定されていないことを明かした。先日のWRCラリースウェーデンでは、天候の問題により伝統のウインターラリーで予定されていたルートの大半がキャンセルとなり、FIAが選手権規定を変更したことでラリースウェーデンが大混乱に陥ったばかり。
(Martin Holmes)

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