11月4-6日に開催されるAPRC 最終戦、チャイナラリー龍遊。昨季は選手権として初めて、ステージに全体の3割程度のコンクリート路面を設定したことで話題を呼んだが、ことしは設定される231.40kmの総ステージ距離のうち舗装区間が123.98kmと、全体の5割強までに増やされたアイティナリーが発表されている。
これに反応したのが、昨年、セッティングでの負荷などの観点からミックス路面設定に難色を示していたチームMRF。
ことしは全体の舗装路面の割合が半数を超えたことで、より舗装寄りのセッティング調整が求められることは明らか。
その一方、ロジスティックの関係でラリー北海道のフィニッシュ当日にはコンテナを中国に向けて発送しなくてはならなかったため、大幅なセッティング変更を行う時間的な余裕もない。
MRF陣はラリー北海道でガウラブ・ギルの総合タイトルの可能性がなくなったほか、中国戦ではセッティング不足によるアクシデントのダメージが大きいことが懸念されることから、チーム体力を来季に向けて温存するため、今季最終戦への欠場を決めた。
APRCでは過去これまでにも、舗装ラリーをカレンダーに盛り込む案が検討されたこともあったが、規模の小さいチームが多数を占めるなか、舗装用パーツを別途準備しなくてはならないなど費用面での負担が懸念され、エントラント側からも支持を得られなかった経緯がある。
FIAが定めるAPRC規定では、選手権イベントには全てのセクションにグラベル路面を使用することを定めており、舗装区間を使用する場合は各セクションの60%を超えてはならないと明記されている。中国戦は、この規定ギリギリまで舗装区間を設定したことになる。