ヒュンダイのオィット・タナックとダニ・ソルドが、ポルトガルラリー選手権開幕戦ラリーセラス・デ・ファフェ(グラベル)にヒュンダイi20クーペWRCで参戦。ポルトガルの熱狂的なラリーファンの前で、i20クーペWRCの走りを披露した。タナック車には、新しいウイングとフロントフェンダーが装着されていることが確認できる。
今イベント初参戦のタナックは、今シーズンにスイッチしたi20クーペWRCでの、初めてのグラベルラリーで走行経験を重ねた。チームメイトのソルドは、昨年のこのイベントにi20 R5で参戦して優勝を飾っており、今季のWRC初戦となるメキシコに向けて実戦モードでの感覚を取り戻す機会にも活用した。
このイベントでは、ヒュンダイ・チーム・ポルトガルが国内戦活動のデビューを飾り、ポルトガル出身のブルーノ・マガリエスがi20 R5で2位フィニッシュを飾った。ロシアのニコライ・グリアジンも、WRC2部門に参戦するメキシコ戦のウォームアップとして参戦したが、首位走行中の最終2本目のステージでリタイアを喫した。3台目のi20 R5を駆ったのは、地元のヨアオ・コレイアだった。ラリーで優勝したのは、シュコダ・ファビアで参戦した地元アルミンド・アラウジョ。
ポルトガルの国内戦規定では、ポイント対象外ではあるが、WRカーでの参戦が認められている。
スペイン出身のソルドは「ポルトガルに来て、ラリーセラス・デ・ファフェの象徴的なステージを走るのは、いつもうれしい」とコメント。
「i20クーペWRCでここを走るのを大いに楽しめたし、ポルトガルのファンにも、このマシンでの走行を見てもらえた。スペインから応援に来てくれる人もたくさんいたので、それもうれしかった。オィットやチームのスタッフと一緒に、グラベルでのマシンのセッティングや様々な対策方法を見つける作業に取り組んだ。ラリーメキシコの前にリズムをつかむのは、とても重要なことだが、このイベントはそのための絶好の機会だ」
タナックは「今回は、この先に迎えるグラベル戦に備えて、i20クーペWRCシートに乗る時間や競技走行の経験を重ねる機会に活かした」とコメント。
「このような人気のあるイベントや、ラリーポルトガルでもお馴染のステージをドライブするのはいつでもいいもの。エンジニアやダニと一丸となって、グラベルでのマシンセッティングを見つける作業に取り組み、実りの多い週末になった。今週の初めにはスペインの南部でメキシコ向けのテストを行ったが、もちろん、マシンに乗る時間が増えるのは助かる。特に、今回のファフェのように実戦モードならなおさらだね」
ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表、アンドレア・アダモは「このイベントは、ヒュンダイ・ポルトガルと連携して取り組む絶好の機会となった」と語る。
「今回は2台のWRカーを持ち込み、彼らのi20 R5での国内戦デビューを応援した。マーケティング面での活動にも参加し、カスタマーに向けての取り組みも披露できた。彼らの国で温かい歓迎を受けたことに感謝したい」