フォルクスワーゲンは、世界各国で活躍を見せるフォルクスワーゲン・ポロGTI R5の成功を受け、今シーズン、カスタマーからのフィードバックを反映させた改良を投入していくことを明かした。すでにシャシーについては新しいコンポーネンツがカスタマーに供給されているほか、春には改良型サスペンションパーツが到着。その他の主要領域についても新しいコンポーネンツがシーズン中に開発されるという。
「ポロGTI R5のサクセスストーリーは、まさに圧倒的なものだ。カスタマーの手によって、2019年末までにすでに優勝75回、ポディウムフィニッシュ125回をマークした」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、スベン・スミーツは語る。
「しかし、我々にとって重要なのは、カスタマーたちが成功を収めることだけではない。ターマック、グラベル、アイス、スノーと、幅広いコンディションでの彼らの経験も大切な要素だ。我々のエンジニアは、彼らからのフィードバックを受け、ポロGTI R5を詳細に練り上げ改良していく。我々が目指すのは、ポロGTI R5が確実に成功を収めるマシンであり続けるようにすることだ」
すでに新しいシャシー関連パーツがカスタマーで使用されているが、詳細な改良が施された“さらに幅広い”パッケージがシーズンの間に開発される予定で、WRC、ERCをはじめ、国内選手権で使用できるための公認を受ける。フォルクスワーゲンはマシン製作のペースも上げ、2020年は当初予定されていたよりも20%増の組み立てを行うほか、2020年以降も製作を継続させていくといい、今後、ポロGTI R5に関する目標としてフォルクスワーゲン・モータースポーツは高い一貫性とハイパフォーマンスを掲げるとしている。
「みなさんもご承知のとおり、モータースポーツの世界では、前に進まなければ後退してしまう」と語るのは、フォルクスワーゲン・モータースポーツのテクニカルディレクター、フランソワ・クサビエ・ドゥメゾン。
「そのため、常にアイデアを出し、パフォーマンスや耐久性を改良するためのソリューションを見つける作業を常に行うことが非常に重要となる。カスタマーが与えてくれた大量のフィードバックのおかげで、我々は昨年以降、ポロGTI R5のアップデートの作業に取り組んできた。その詳細部分の改良1号は、すでにカスタマーのもとに届けられている」