いよいよシーズン終盤戦に突入した2011年WRCのシリーズ第11戦はフランス。前年に続き2度目の開催となる今回もストラスブールがホストタウンとなっている。
フランスのSSは距離的にも近いドイチェラントのコースに似たところが多く、ブドウ畑内の細い直線路をジャンクションでつなぐステージが一番の特徴である。それ以外にも流れるようなフォレストロードや、古い村の中を通過するステージなどコースのバリエーションは豊かだ。
9月29日にサービスパーク周辺の公園内の道路を使って行なわれたシェイクダウンでは、ローブがトップタイムをマーク。今回もまた最終ステージとしてローブの故郷アグノーでのスーパーSSがひかえており、ローブとしては負けることが許されない状況だ。
シェイクダウン2番手は、ローブのチームメイトにして宿敵でもあるオジエ。今回は「チームプレイに徹する」とローブのサポート役をつとめることをあらかじめ公言している。それはドライバーズタイトルをめぐるチーム内の争いが終焉したことを意味する。そして、MINIをドイツで3位に導いたダニ・ソルドがオジエと同タイムをマークし、好調な滑り出しとなった。
以下、4位はブラック&ホワイトのスペシャルなカラーリングが施されたフォード・フィエスタRS WRCを駆るヤリ‐マティ・ラトバラ。5位は前戦オーストラリアで久々の3位ポディウムを得たペター・ソルベルグ。6位にはもう1台のワークスMINIを駆るクリス・ミークが入った。
選手たちはその後夕方にストラスブール市街中心のクレベール広場へと移動。セレモニアルスタートの会場は地元のスーパースター、ローブの姿をひと目見ようというファンで埋め尽くされ、華々しい雰囲気のなかラリー・ド・フランスは開幕した。